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まえがき:なくて困るもんでもない
DELE試験は、試験実施後約2~3か月後にオンライン上で合否発表が行われ、それと同時に公的効力のあるデジタル証書が発行され、そしてその後、紙製の“正式な”合格証書“DIPLOMA”が合格者の手元に届いて完結、という流れになっています。
でも、合否発表自体も遅いことは置いといて、その紙製の“正式な”合格証書が届くのがさらにあまりにも遅いということもあって、実のところ、受験者側の気持ちとしては、その“紙きれ”を待たずしてオンライン合否発表の時点でなんの問題もなくしっかり完結できます。
運よく合格していれば、発表の段階ですでに大いに喜び済だし、これが手元に届かないことには、次に進めない、なんてこともまったくありません。
そもそも紙の合格証書の自己満足以外での役立ち処は、結果や資格所持を誰か第三者に知らせる必要がある時、だと思うのですが、そのためならば、合否発表された時点でオンライン上でダウンロードできるようになるデジタル証書(”CERTIFICACIÓN”又は”CERTIFICADO”)をプリントアウトすればいいだけの話です。
現在のダウンロード可能なシステムになって以来、
デジタル証書をプリントアウトしたものでも、内容の真偽を確認できるセキュリティーコードなるものが付いていているので、紙の証書と同じように“正式”なものであり同等の効力がある
ようだから。
実際のデジタル証書の一例(右端の赤枠が照合用個別コード番号)↓↓

右端の赤枠が照合用個別コード番号
横向けにしてみると↓↓
上記文言:
“La autenticidad de este documento se puede comprobar en http://icervantes.es/csv mediante el siguiente código seguro de verificación:(照合用個別コード番号)”
“この証明書が本物であることは、次の照合用セキュリティーコードを使って、ここ(http://icervantes.es/csv)で確認できます:(照合用個別コード番号)”
ということで、
とにかく、もうすでに第三者に合格を証明できる手段はあるわけだから、はっきりいって別に格別、待ちわびる必要性も理由もないわけなんですが、まあ、なにか影響があるとしたら、結局、自分自身の中の気持ち的なことであります。
とはいえ、日本語に訳すと違いがはっきりしないけど、スペイン語だと、
“CERTIFICACIÓN””CERTIFICADO”(デジタル証書)
“DIPLOMA”(紙の合格証書)
とはっきりと分けられていて、意味というか役割の違いはより明確です。
結局、
“デジタル証書”は受験者全員に届く単なる“合否通知書”
なのであって、
その中で合格だった人だけに届く“紙の合格証書”
は、誰が何と言おうと、本人にとったら格別なものであることに異論はありません。
紙のDELE合格証書の届く時期
まず、忘れないうちに言ってしまいます:
届く時期は、まず当然、試験開催回ごとに、又、受験国ごとに違ってくることでしょう。
そして、そのお届け方法もまちまちなようです。
全体的な流れとしては、スペインの本部で発行されて(多分)、そのあとは、それぞれの受験国の支部や担当組織を介しての合格者への引き渡しとなるようだけど、その引き渡し方法は各センターごとに違い、“基本、取りにこい(本人か書面で権限を与えられた代理人)、でも希望とあらば、郵送も可能”って態勢のところもあるし、“郵送のみ”というところもある様子。
例えば、まず、日本の公式HP(セルバンテス文化センター東京»http://tokio.cervantes.es/jp/dele_diplomas/registration_diplomas_spanish.htm)には、
“一年以内に郵送”(試験後)
とあります。
上記URLのいっちばん下部にこうある↓↓

上記URLのいっちばん下部にこうある。
ちっちゃいからズームイン↓↓
“一年以内”か。
一年を越えないことを約束はしてくれてますが。
一方、スペインのDELE公式HP(https://examenes.cervantes.es/es)では、ささっとながら見渡した限りでは、関連する事項に触れられている文章↓↓の中には具体的な期間は書かれていないようでした。

ここの“Preguntas Frecuentes, DELE”の質問の回答から→https://examenes.cervantes.es/es/dudas
他に参考になるものはないかと検索してみたら、イタリアはローマのセルバンテスセンターのQ&Aで、
『¿Cuándo se obtiene el Diploma?(証書取得はいつですか?)』という質問に、
“試験後約8か月後”とあったり。
ま、そこらへん、ってことですね。
そいで、次は自分自身の過去のケースを見てみることにして、5月試験でのC1合格の時は、いつごろ届いただろうか、と思い、証書を入れっぱなしにしている封書をほじくり出してきたんですが、消印が押されていなくて確認不可能でした。
そして、最終手段、なんの手がかりもなく思い出そうとする、も試みてみたのですが、あ、無駄だと一瞬で分かりました。思い出すのは不可能です。
例えば、ポストをあけてセルバンテスさんからの大きめの封書を発見したときの空気感とか季節感とか温度とか、いっさいなにも蘇ってきません。ただ、思い出せるのは、すっかり忘れた頃にひっそり届いた、ということぐらいです。
でも、2月ぐらいだったかな?一年は経ってなかったような気がします。
実際8か月後ぐらいなのかもしれません。
だとしたら、もうそろそろ来る頃かもしれません。
別に待ってないけど
現に、個人的にも去年(2016年)5月試験でのC2合格証書を待つものとして、いや、別に待ってないけど、単に合格証書を受け取る資格のあるものとして、いつ届くかなあ、そろそろかなあ、
まあ、
来るならおいでよ。
来るなら待つけど?
ぐらいの感じでいます。
別に合格が嬉しくなかったわけでは決してありません。そういうことではなくて、すでに合否発表の時点で周囲の人間には理解してもらえないほどに心底大喜び済なもんで、その喜びもいい具合に薄れた頃にやってくる良質な紙でできた風の合格証書は、いってみれば、
おまけ
みたいなものです。
くれるんならもらうよ的存在のおまけです。
とはいえ、一連の流れの〆であるのは間違いないので、悪くないおまけです。
いるか、いらないか、と聞かれたら、
迷いなく、いる。と即答します。いるに決まってるじゃない。と。
仮に、別途千円、と言われたとしても、ジトジト不満たらたらだろうけど、それでもいる。と答えます。たぶん。(念のための情報:実際は当然受験料金に含まれています)
いや、別に、紙の証書とか“かたち”に変にこだわるタイプでもないと思うし、届いた暁には、高級額縁に入れて壁のセンターにドーンッと飾ろうとしているわけでもありません。
ただ上で述べたように、第三者に対してはもうすでに合格を証明できる手段があるので、そんなに緊急に欲してるわけでも必要ってわけでもなく。
つまり、別に待ってなどいないのです。
そもそも待つべきものではないのです。
何事も、待ちの態勢に入ってしまうと、よけい長く感じる。よけい腹が立ってくる。
というのは全人類共通の感覚だと思われます。
でも、もうそろそろ届こうよ、忘れそうだよ、もう遠い思い出になりつつあるよ、って気持ちはあります。
でも、基本、待ち焦がれてはいません。
どっちだよ。
なんですが。
でも、本当はちょっと待ってる
実は、早く届かないかな、と思っている理由がひとつだけあります。
まあ、ちょっとはずかしい話ではあるけど、
同じく効力のあるプリントアウトしたデジタル証書だと、筆記だったり口頭試験だったりパートごとの点数が詳細に表示されていて、つまり、いろいろ丸見えなので、自分自身にとってはありがたくても、第三者に見せるにはちょっと気が引けるところがあります。
なぜなら:
ギリッギリで合格したことがばれる
から。
あと、
能力の偏りも丸裸
になります。
でも、紙の証書だと、ただ、
デーン、と
あなた合格
としか書かれてないから、それを見た第三者には、ギリッギリで合格したのか余裕をもって合格したのかわかりようもないありがたい作りになっています。
まあ、そんなとこ気にされないのかもしれないけど。
でももし仮に自分が誰か第三者の結果をデジタル証書で見るなら、合格の確認、というよりは、
どれどれ、あそこではナンパーとれた?
って興味深々で食い入るように見てしまうことでしょう。
というのも、個人的に、というか、きっと一般的にも、
ギリギリ60%で合格した人と90%~満点近くで合格した人では
能力にだいぶ差がある
という認識に間違いなくなるからです。
そして、ギリギリじゃない高い方なら、逆に、紙の証書にも点数書いてほしいぐらいだよ!っていう気持ちになるだろうけど、逆の方なら、紙の証書、ありがとう。助かる。とならない理由が見当たりません。
とはいえ、もし万が一聞かれたら正直に答えるし、低いくらいが過度な期待されずに済む、と言う点ではいいけど、まあ、ちょっと隠せるもんなら隠したい、ってところでもあります。
でも、多分、DELE試験に詳しくない人からしたら、詳細な配点をみてもよくわからないだろうし、合格している、というところがわかればそれでいいことが大半なはずですが。
要は、こっちの問題、です。取るに足らない自尊心的な。
◎この機会に、今まで脇に置いてきた“ぎりぎりジャスト合格“という自慢できない事実を目の前に戻してじっくり観察する
ところで、そんなに、ギリギリ合格がはずかしいのか、という話に進んでみます。
まず、ギリギリのスレスレってことは、試験6割分しか出来てない、ということです。
そうはいっても合格したんだからそれでいいじゃない、と片付けてしまうことは簡単ですが、よくよく考えてみると、くっきりと浮き彫りになってきてしまうことがあります。
ということです。
そら、ずっと上~の方の達人レベルから見たら、どっちもよく似たそっくりなドングリなのだろうけど、ドングリ同士からしたら、結構まるまるした上に長めのドングリ(満点近くで合格の人、とする)と実も貧相で細々とした存在してるだけで精いっぱいというような小さいドングリ(ギリ合格の人、とする)では、おまえとわたしは明らかに違う、というお互いの認識になることでしょう。
また、たとえば、「誰かに選ばれる」ような機会(例えば就職)で、もしまだ手元に紙の合格証書がなくデジタル証書をプリントアウトしたものを語学力を証明するものとして提出するとしたら、それ見なさい、合格は合格でも、どれぐらいの感じで合格したのかが丸見えになってしまいます。
そして、他の求められるいろいろな面で同条件の応募者がいたとして、人柄も経験も志も今一つ決め手がない点もよく似たもんでそして同じレベルの語学力証明資格ホルダーだとしたら、
選ばれるのは、ぎりぎり6割合格の方か満点合格の方か。
私なら、満点合格を採用します。
きっと誰でも。
だから、あ~早く合格の事実しか見えない紙の合格証書届かないかなあ(結局待ってる)。
そしたら、とりあえず堂々とスマートにギリギリ加減を隠すことができます。書類上は。まあ、それで選ばれたとしても、隠せるのは始めだけで、結局あとあと実力不足が徐々に明るみになっていくだけですけど。
こわいですよ。
結局、ざれごとレベルの話にしかなりませんでした。
あとがき
ええ、知ってます、“ただの紙切れ”です。
でも、この“ただの紙切れ”を手にして喜ぶ人を私は笑えません。
以前、自分自身も、レベルC1の合格証書が忘れた頃にひっそり届いた時、実際本当に待ってなかったから別に喜びこそしなかったにせよ(だいぶ前の合格発表時点でもう喜び済だったし)、クールを装いつつも(別に誰も周りにいなかったけど)封書をあけて実物を手にした時には
ふふ
っとなったもんです。
そして、普段目にしないようなところにしまってあるけど、折り曲がったりだけはしないように気をつけてます。つまり、大事にしてないこともないんです。
結局、“紙切れ”は“紙切れ”でも、
合格を手にしたものにしか届かない“ただの紙切れ”
ってとこが、
ふふ
の根元にあるのです。
コメント
私も証書受け取った時の記憶がまったくないです。DLできるもので事足りますよね。封筒は何か書いてあるかなと思って見ましたが、消印はありませんでした。が、ちょうど引っ越し後で転送をかけていて、それが4月末までだったので、まあ1年は越えないのかな、としかわかりませんでした…お役に立てず…
情報ありがとうございます!記憶と消印がないのが自分だけでないとわかっただけでもよかったです:)