ところで、まずスペイン語脳てなに
『スペイン語を日本語に変換することなくそのまま理解する能力』
(=スペイン語ネイティブの人がスペイン語を使う際の脳の動き)
です。
そして、スペイン語脳を持つに至る、ということは、このスペイン語ネイティブの人がスペイン語を使う際の脳の動きをまねる訓練を重ねることでスペイン語の自由自在度・操り能力を格段に上達させ物凄いことになる、を意味するようです。
ここで、まねるべきスペイン語脳の動き
●スペイン語をスペイン語として理解し、いちいち日本語訳せずに直接イメージ化する
●スペイン語の語順のまま読む・聴く(返り読みをしない、けっして)
あとは、スペイン語ネイティブスピーカーの脳の動き、と考えれば、山ほどあるような気がします。
まったくもって、発展途上の学習者にとって、★スペイン語脳★という言葉は、キラキラまぶしくて甘い響きが確かにあります。★ブレイクスルー★(記事あり⇒スペイン語のブレイクスルー)という言葉・コンセプトを初めて知った時と同じようなトキメキ(=できる限り楽してスペイン語力上達できるかもしれない可能性を錯覚したもの)を感じずにはいられません。
スペイン語脳はない。ないの!?
これまでは、スペイン語脳はある論、に基づいた考察でした。
しかしながら、バーチャル空間に存在する語学学習に関するたくさんの意見・推奨事項の中には、この「○○○語脳」のコンセプトに物申す内容のものも結構見かけます。(この○○○語をスペイン語とすると)
◆スペイン語脳という素敵な響きに惑わされてはいけない
◆日本語を排除したからといって勝手に自然とスペイン語脳ができるわけでない
◆日本語ネイティブの我々は母語の日本語をうまく介在させて利用することも効率良く学習を進めるためには必要(人によるかもしれないけど)
などなど。
スペイン語脳コンセプトブームにのまれて(あったのかは知らない)、学習内容・方法において日本語の介在をかたくなに拒否し、とにかく日本語を排除しようとする傾向(時期尚早の西西辞書利用推奨もそのひとつ)により、人によっては逆に学習効果が下がった例もあるそうです。
ここで、忘れてはいけないのが、
『スペイン語ネイティブの人々は、極ちびっ子の頃から、細かいニュアンス満載のスペイン語ライフの瞬間瞬間を積み重ねて、未成年を卒業した時点で、もう18~20年もの間健やかなる時も病める時も喜びの時も悲しみの時も富める時も貧しい時も母国語のスペイン語と共に生きてきた、ということになり、そしてその結果自然と得たものが、スペイン語脳、ということになる』
ということです。
それを考えれば、次のことが闇の夜の発光文字の如くはっきり明らかになります。
結果、このスペイン語脳はない派の言い分は、
①『スペイン語脳自体は存在するが、ネイティブでないそして今後もなりえない学習者には、そのスペイン語脳を持つ瞬間はやすやすとは訪れっこない』
てことだと個人的には理解しました(訪れる可能性はゼロではない、ともいえます、ずーーーーっと先でも)。
そして、また
②『だから、そんなキラキラコンセプトを分析してないで、そんな暇あったらとにかく勉強しろ、甘えんな。』
てことだと理解しました。
で、
実は、スペイン語脳がなんなのか、は結局どうでもよくて、一番興味があるのは、どうやったら効果的に自由自在にスペイン語を操れるようなれるのかな、です。
語学においてのそれぞれのスキルは全部複雑に絡み合っていて別個のものとして考えられない節があると思います。
だから、語学上達の為の方法は、とにかくたくさん読んで聴いて書いて話して慣れる、のみ、というざっくりアドバイスが一番しっくりきてしまうのは事実です。
さらには、
・自分にとって簡単なもの
・日本語に直すまでもなく理解できるレベルのもの
を大量にインプットすること
が、スペイン語をスペイン語のまま理解する能力(スペイン語脳と呼ばれている能力)の上達の近道、なのだというある語学達人の論も、劇的にしっくりきた次第です。
感想:あ~、もっと楽なんないかなあ~