DELE口頭試験の詳細3

前回は、DELE口頭試験(レベルC1)の “Tarea1” のモノローグ(スピーチ)で話す内容についてのあれこれでしたが、今回は、その後の “Tarea2” での、テキストと自分のしたスピーチに関して繰り広げられる質疑応答について記したいと思います。(前記事⇒スピーチ詳細「DELE口頭試験の詳細其の2」:テキスト詳細「其の1」)

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質疑応答について(Tarea2)


ースピーチがボロボロでも、後の質疑応答とかで挽回は可能なのか?

まず、結論からいうと、可能なのかわかりません。

でも、ボロボロの出来の時は、自分でもボロボロ自覚あるだろうし、そこで、挽回してやる!という強い思いがあれば、この質疑応答とそのあとのTarea3のシミュレーション(茶番)の二つで盛り返せるような気がします。

あと、思うに、採点の仕方はよくわからないけれど、初めのTarea1からちょこちょこ部分部分採点していってたとしても、最後にまとめて総合評価、みたいなもんもありそうではないですか?

その最後に下されるまとめの総合ジャッジというものがあるとしたら、『印象』というぼんやりしたものが基準になるはずです。そして、初めの方よりも最後の方に与える印象のほうが試験官や採点係にとって残るものになり評価の基準となりうる可能性があると思われます。

だから、つまり、緊張とかでスピーチがボロってしまっても、どうせもう遅いから気にせず、あきらめずしぶとく踏ん張って進めて巻き返しをはかってみてはどうか、と思うわけです。

では、

tarea2質疑応答の内容(C1レベル今年2015年5月の実際の試験の記録)

前記事のスピーチ完了後に続けて始まる)

試験官:「で、どう思う?著者が言うように最新テクノロジー機器やインターネットの世界はネガティブな面ばかりだと思う?」

ー確かに著者が言及しているようなネガティブな面もあることには同意するけれど、それがすべてではなくてポジティブな面ももちろんあると思う。例えば、かつてないほどに効率的に欲しい情報を素早く入手できるようになっているし、またそのことによって私達は時間や労力をかなり省くことができているのは明白だと思う。このような恩恵を日常的に受けていられるのは、先人達が発展させてきた技術のおかげだと思う。

そして、この便利さを知った人類は、もう後戻りできないだろうから、この先も技術発展が止まることはないと考えられる。

ただ、実際には、著者が言っているように、過度な情報や便利さのせいで集中したり記憶したり熟考したりする私達の脳の能力が衰えたり、依存症や現実社会での人間関係構築困難などのネガティブな結果が引き起こされたりする危険も同時に存在すると思う。なので、ここで最も重要なのは、このインターネットの世界に潜む危険性の存在の認識と、それを回避し上手く操る術を知ることだと思われる。

また、私達は、膨大な情報量を前に選択の自由というものを持っているけど、情報の信憑性や情報源に関しても常に敏感である必要があると思う。

そして、匿名の世界でもあるので、その膨大な情報の中には、もちろん為になるものもあるけれど、同時に、悪意を持って書かれた偏った考えの有害なもの、誹謗中傷、読者の気分を害するだけの意見やコメントなどが溢れている場所でもある、ということを意識し注意が必要だと思う。特に、未成年や子供に関しては、大人達が有害な物から保護するための努力をすることが必要であると思う。

試験官:「フェイスブックなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)についてどう思う?」

ー現実社会では少なくなってきている、人々の集えるスペースという役割をはたしているのは間違いないから、そういう点では素晴らしいサービスだと思う。例えば、有益で効率的な情報交換が出来たり、見知らぬ人同士間でも興味の一致が原因で繋がりが生まれたり、ネットワークのおかげで情報の効果的な共有や拡散が可能だったり。

でも、他方で、SNSに関しては、依存症や中毒症などの精神的な問題がよく話題になる。例えば、絶え間ない投稿や閲覧などへの精神的依存、返信や反応のないことで生まれる不安感や不信感により不安定な精神状態に陥るケース、うまくいかない現実社会から逃避して虚偽の充実した自分を表現する場としてしまうようなケースなどがあると言われている。

なので、SNSだけでなくインターネットの世界全般にも同じことが言えるが、せっかくの有益で効率的な最新テクノロジーも使い方によっては有害なものとなってしまう可能性があるので、極端になることなくバランスよく賢く利用することが大切だと思う。

みたいなことを、

順番は多少違ったかもしれないけど、そしてここから流暢さをざっと差し引いて、言った記憶があります。

あと、試験官からの質問もあと2~3個ぐらいあったのですが、残念ながらちっとも思い出せないのです。でも、こちら側の回答としては、こんな感じがすべてだったので、上の表の中にちょこちょこ質問が挟まれてくる感じのイメージです。

で、ご覧のとおり、回答内容が、前のスピーチで言ってることと同じような感じのものになってしまっています。でも、それでも問題なかった、という例です。

ほんと、C2レベルではこれは通用しないだろうから、もっとひとつのテーマに関して、いろんな意見パターンをストックしておかないといけないな、と思います。

まとめ

そして、今回初めて、日本語で書き出してみて、思い出したことひとつ:

言葉数(話す時間)は、形容詞(句)と副詞(句)で稼ぐべし!!

以前に、どこかで耳にした先人のアドバイスのひとつだったと思います。

言葉数や時間だけのことに限らず、文章を形容詞(句)と副詞(句)でギラギラに修飾することで、なんだか話の流れや話し方に強弱というかリズムや動きが出てきて、多少の流暢さが演出される、と。

この質疑応答でもそうですが、特に、C2のスピーチは、6~8分間もあります(C1は3~5分間)。なので、時間の稼ぎがいがあります。

もっと、ギラギラに修飾する練習します。

あ、また思い出したアドバイス:

ただ質問に答えるだけでなくて又は「sí」o「no」で終わらず、「なぜなら~」とか「確かにそうだけど、でも~」とかなんでもいいから、何か情報を付け足して会話を続くようにしたほうがいい。

これも、なんか会話慣れしてる感じを演出するのに役立ちそうです。

あと、次のTarea3において特に言えることかもしれないのですが、このTarea2でも、私もそう思う、といういい感じの賛成ばかりでなく、ふてぶてしく反論・反発するのも大事、自分の主張を無理やり押し通すのもあり、とすると、ストックの意見パターンも増えていくと思われます。

あと、スピーチ終わってから質疑応答への移行はとても曖昧なことが多いです。

“はい、スピーチ終わり” “それでは、質問に移りますね” みたいなくっきりした区切りが今までにあったことはなく、こちらのスピーチ終わり気味なところに、ちょろちょろ試験官が入ってきだす、徐々に混じってくる、みたいな自然なスムーズな感じでの移行です。

で、出来がどうあれスピーチ終わってホッ、も加わって、やっぱり会話してる感じだから、スピーチよりはリラックスしてやれます。

質問の意味が分からなかったら聞き返してもいいし(対策本にはそう書いてある:自分はわからなくても聞き返したことはないけど)。長~い質問してくる試験官いるから・・・・。

仮に聞き返さなかったとしても、ついつい、キョトンとしてしまったら、わかり易く簡素に言い直してくれる場合もあるけれど、そういう時って減点されてんだろうか・・・と気になるところではあります。

話せるかの試験だけど、総合能力も見られてるなら、リスニングできてない、てことで減点される可能性はあるやもしれません。

次は、Tarea3のシミュレーション又は茶番劇についての詳細です。

⇒「DELE口頭試験の詳細4」へ続く


コメント

  1. Palante より:

    そうそう、SNSのいじめで自殺する人もいる位で大変深刻な状況だ。テクノロジーが行き過ぎるのは問題だと反対路線で行ったっけな~。スピーチはメモの取り方がいまいちで、まとまりがない感じでおそるおそるツラツラいきましたが、こちらは自由に話せるから、リラックスして前のめりで行けましたね。

    • adicto_1 adicto_1 より:

      ですね!こんなこと言うと元も子もないけど、スピーチ嫌い!まとめるの苦手!
      私も、後の質疑応答では、向こうの質問にかぶせるぐらいの勢いで行きました、あ・・・案外、私こそ、スピーチはダメで、ここから巻き返した派なのかもしれません。