世界共通の外国語としてのスペイン語検定試験『DELE』
『DELE』は、外国語学習者の習得状況を示す際に用いられるヨーロッパ共通の指標である、ヨーロッパ言語共通参照枠(英語⇒CEFRあるいはCEF:Common European Framework of Reference for Languages:スペイン語⇒MCER:El Marco Común Europeo de Referencia para las Lenguas) に基づいた、レベル分けになっているようです。
このヨーロッパ言語共通参照枠CEFRの基準によると:
●A1:学習を始めたばかりの者:初学者
●A2:学習を継続中の者:初級者
●B1:習得しつつある者:中級者
●B2:実務に対応できる者:準上級者
●C1:優れた言語運用能力を有する者:上級者
●C2:母語話者と遜色のない熟練者
そして、DELEは日本DELEのWEBサイトによると:
●A1:(入門)即時に必要な日常的なことをするために、日常必要となる簡単な文章を理解し、表現する事ができるレベル
●A2:(初級)日常的で身近な表現を理解し、簡単かつ日常的なコミュニケーションをとることができるレベル
●B1:(中級)既に知っている話題の内容を理解し、日常生活における様々な状況に対応することができるレベル
●B2:(中上級)複雑な文章内容を理解し、ネイティブスピーカーと流暢かつ自然な会話を保つことができるレベル
●C1:(上級)複雑で長い様々なテーマの文章を理解し、流暢かつ自然で、適切な対応をすることができるレベル
●C2:(最上級)読み聞いた全ての内容を理解し、より流暢かつ自然で、明確に適切に対応することが出来るレベル
英語の検定との比較
ヨーロッパ言語共通参照枠CEFRによる比較
DELE | A1 | A2 | B1 | B2 | C1 | C2 |
TOEIC |
120以上 |
225以上 |
550以上 |
785以上 |
945以上 |
判定不能 |
英検 |
3級 |
準2級 |
2級 |
準1級 |
1級 |
判定不能 |
TOEFL |
データなし |
40-56 |
57-86 |
87-109 |
110-120 |
判定不能 |
(上の表の参照:WIKIPEDIA)
★注目ポイント①:レベルC2との比較の『判定不能』っぷり。
レベルC(熟練した言語使用者)の詳細
C1:優れた言語運用能力を有する者・上級者
ーいろいろな種類の高度な内容のかなり長い文を理解することができ、含意を把握できる。
ー言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。
ー社会的、学問的、職業上の目的に応じた、柔軟な、しかも効果的な言葉遣いができる。
ー複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文を作ることができる。
ーその際、文を構成する字句や接続表現、結束表現の用法をマスターしていることがうかかがえる。C2:母国語者と遜色のない熟練者
ー聞いたり、読んだりしたほぼ全てのものを安易に理解することができる。
ーいろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構成できる。
ー自然に、流暢かつ正確に自己表現ができ、非常に複雑な状況でも細かい意味の違い、区別が表現できる。[参照引用:ヨーロッパ言語共通参照枠CEFR(WIKIPEDIA)]
ふむふむ
データをならべただけなんですが、こんなにしっかり詳細を吟味して読んだことがなかったので、なんかDELE試験についての理解が少しだけ深まったような気がします。あと気分も少しだけ盛り上がりました。
まず、上記の英語の検定との比較の表の、注目ポイント①レベルC2との比較の『判定不能』っぷりから、最上級レベルC2の無法者っぷりが痛いほどわかります。
さらには、レベルCの詳細でも、C1の説明文と比べて、C2部分の説明文の簡素さコンパクトさが、逆に手強さ近寄りがたさおそろしさを倍増させています。甘く見ないでください、安易に近づくと怪我しますよ、と言われているようです。何度読み返しても怖い。
あくまで、語学検定試験においての最終目標だけど、ちょっと目指すの考え直しそうになります。考え直そかな・・・
さまざまな語学検定にまつわるよく耳にするものとしては、たくさんある中で例えば、”単なる国際的な語学検定ビジネスの一環なのだから、合格しなくてもそんなに気落ちすることない” がありますが、現世においてもはやビジネスの一環でないものなんて存在しないような気がするし(俗っぽ)、それにこちらも、それを軽蔑して汚らしいものを見るような目で見下せるほどに、そんなに純粋な汚れなき無垢な思いを持ってやっているわけでもないから、できれば・・・・
合格したい、です。
結論、こんなに手強い相手におののきつつも、もしやそれを克服できれば、外国語学習などという能力の基準があるようなないような曖昧な領域において、多少自信が持てるようになるのではないのかなあ、という(高)望みをすてきれない、人もいる。そういう人にとって、DELE試験に合格する意味は大きい、はず。
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