自分仕様にカスタマイズして最適化したハイクオリティーかつディープなスペイン語漬けライフの実現&継続を目指すとき、最強の味方であると同時に最大の敵かつ最強の邪魔者にもなりえるものがあります。
それは、ほかならぬ“己自身”。
というよくあるどこにでも転がってそうな話の回。
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スペイン語漬けライフ極意(後編)
ここまで、はっきり言ってしまえば、『からくり』やら『仕掛け』やらいろいろと御託をくどくどと並べたててきましたが、でもそんなことよりも前に、そしてなによりも前に、澄みきった水より澄み渡った突き抜けるような青空よりもクリアに意識しておくべきことがあります。
◎結局自分自身との戦いにすぎない、ということを意識する
あ~。もうそんなげんなりするような話やめてほしい、ってなるけど
事実:
敵は、勉強を邪魔してくるあいつでも、誘惑してくる楽しいあれこれでも、検定試験での難解な文章や狡すっからいひっかけ問題や手厳しい面接官でも、ありません。
最高に手強い真の敵は、誘惑に勝てない、言い訳三昧な、自分自身です。
己のだらしなさ・怠慢・易きに流れる性質・慢心・油断・怠けもの気質・ぬるま湯体質・ヌクヌク安定志向・明日できることをわざわざ今日する意味が心底わからないスピリット・他人にすごく厳しく自分にすごく甘くのスピリットetc.
こういったものが、もはや人間の意志ではどうにもならないのではないか、と思えるほど根深く染みついて蔓延って、そして邪魔していることすらも気付かせないほどに自然に巧妙に隙あらば邪魔をしてきます。
もしそれらに侵略されたくなければ、常に目を光らせて事あるごとに抵抗し続けなければなりません。うかうかしていると、なにもせずにあっという間に1か月、半年、1年、5年と月日が流れ去ります。
なにはともあれ、“結局己の敵は己:乗り越えるべき挑戦すべきは己の限界”ということを意識するということは、つまり、自分自身の中にこそ自分を躓かせたり転落させたり沈没させたり挫折させたりする落とし穴や罠的要素が盛りだくさんある、ということを知っておく、ということでもあります。
そして、こんな風に意識する目的は、
- 見当ちがいな攻略相手の設定を避け
- 御門違いの比較してもしかたないところで比較して対抗心や嫉妬心を燃やすというようなところで限りある貴重なエネルギーの無駄遣いをしてしまうのを避けるため
- エネルギーを注ぎ込む方向性おかしくないか?戦う相手まちがってない?敵意向ける方向性まちがってない?対抗心燃やす矛先まちがってない?牙向く相手まちがってない?ファイティングポーズとる相手まちがってない?というようなことを避けるため
- つまり、無駄にもがかない為
であります。
また、ここでのテーマ“スペイン語漬けライフ”、一から十まですべて自分の意思なしにはどうにもこうにもならないことばかりです。
向上心あるなし次第でなにもかも変わってくるし、
自分の外に刺激を求めたとしても、それを刺激とするかしないかは自分の選択次第だし。
そして、どんな“漬け”環境であろうが、なにはともあれ、まず、最大限に語学力を伸ばせるような「最適な環境」を、自分で選択または作り出すところから始めなければなりません。
ここはリアルな留学でも同じことで、学校や講師から住処や付き合うネイティブまでいろいろなことを誰かの提案であれ自発的なものであれ結局最後は自分で選んでいくわけです。
そして、その選択が決定的で最終的なものではないにしても、又、直感的なものであれ合理主義的なものであれ、その時々で出来る限りいい選択をしていきたいものだなあ、というのが人の心ってものだと思われます。
また、選択の機会は始動開始時や節目的時期に限ったものではなく、その後もずっと常に付きまとうものです。進んでいるうちに自分も周りも変わっていくのでその変化に適応しようと軌道修正していく中で次々と新しい選択に迫られるのは当然の流れであります。
そんな自身にとってその時々に最適な選択をするためのコツは、
- 何かを極めるということは、結局自分との戦いにすぎない、ということを意識し
- 自分の性格や傾向を考慮する
あたりなのではないかと勝手に思います。
ひとつずつ紐解いていくと、
まず、“結局自分との戦いにすぎない”所以は
◎だって、どう見積もっても忍耐強さが不可欠だから
というところにありそうです。
なにを差し置いても、まずひとついえる極極当たり前のことは、
こんなの言葉にするのもためらわれるぐらいの当然さなのだけど
スペイン語漬けライフのスタートをなんかいい感じに切れたとしても、
自分のスペイン語に深みやコクやうまみが出るまで熟成させるには時間がかかる
つまり、
ということであります。
まず、うまみを出すためにはある程度の期間スペイン語漬け環境に浸っていなければいけません。そして、大体において、漬かれば漬かるほど深い味となります。だからこそ、熟成するのを忍耐強く待たなければいけないし待つ甲斐もあります。
忍耐強くじっとりと漬かり続けないことには、熟成もくそもありません。洗練もくそもありません。進化もくそもありません。
また、長く続ければ続けるほど、新鮮味の喪失や色褪せとの戦いとなる“倦怠期”も辛抱強く越えていかなければなりません。
(スペイン語と)ちょっと距離を置いて一人の時間をつくって色々リセットしてみたり、(スペイン語と)出会ったころのトキメキや楽しかった思い出を振り返ってみたり、(スペイン語と)もし出会ってなかったら、今の人生がどうなっていたかを想像してみたり。
“一人になって初めて、大事さに気付き、愛おしさ、ありがたみがこみ上げてくる”という現象が起きるのを期待したり(起きなかったらそれまでのことです)。
なんにせよ、自分との一騎打ち心理戦がベースとなります。もちろん実行力や行動力を支える体力勝負、という面も同時にありますが。
とにかく、忍耐強さとか意志の強さみたいなものは間違いなく必要になってくるのだけど、
でもまあ:
のかもしれないのだけど。
結局、忍耐強く時間をかけて成し遂げられるのは、
なわけだから。
要は、熟成した芳醇な真のスペイン語力を育てるのは簡単じゃないようだ、
という話なんですが、それでも:
のは事実で、そして、
というのも事実です。
そして、試行錯誤のお決まりは:
七転び八起き?三歩進んで二歩下がる?山あり谷あり?
ちょっと上達したかな?とふと思えることもあれば、よどみしか感じない停滞期が長く続くような時もあります。その繰り返しです。
ということで、なんにせよ、どんな方向にどこまでいっても結局
忍耐強さ執念深さが必要、つまり、自分との戦い以外のなにものでもない説
からは逃れられそうにありません。
そして、
“自分との戦い”における“自分攻略”のための戦略は、結局これかなあ、と。
◎戦略はただひとつ:己を知る
要は、
忍耐強くあり続けるために、
自己管理能力を磨く努力をする
つまり:
自分自身を、つまり、自分の性格や傾向をよく知ることで、
自分自身の気分とかエネルギー状態のうまいコントロールの仕方を知っておく
ということであります。
ということで、まず、第一歩目は、自分の性格や傾向の分析です。
そのために、以下のような点の把握が効果的だと考えられます。
- 自分の限界
- 自分の強みとウィークポイント
- 自分の妥協点
- 自分にとってどんなことがストレスとなるのか
- 自分はどんなことでストレスが解消できるのか
- 自分はどんなことで気分が上がるのか、そして、下がるのか
- 自分にとっての飴と鞭は何か
- 自分を乗り気にさせる方法
- 自分で自分を効果的に騙す方法
- 自分がどれほど怠け者か:ブレーキかけなければどこまで怠け者になれるか
- 自分をコントロールしないと具体的に何がどうなるか
- 箍が外れた時の自分
- 調子に乗ってしまったときの自分(悪乗り)
- 自分にとって楽なこと苦なことは何か
- 自分は放っておいたらどこまで堕落できるのか
- ここらへん全部を左右しているであろう自分の性質・性格・人間性
などなど
また、“極端な状態の自分”、特に“ダメ側の自分”をじっくり観察することがより重要だと思われます:
- ブレーキをかけない時の自分
- 怠けきった時の自分
- 箍が外れた時の自分
- ブレーキかけなければどこまで偏るか
あたり。
これらもろもろ全部把握して初めて、自己管理するための戦略を練り始めることができます。
結局、自分のダメさをしみじみ自覚するところから始めよう、という作戦です。
◎そして“戦略としての忍耐”
ただ、ばかみたいにそうするしかないから
- 我慢する
- 耐える
- 辛抱する
のではなく、
戦略的に
つまり
その後もっと先のことであろうが来たるべく
- 今耐えれば何倍にもなりうる成果
- 一発大逆転勝利の機会
を見越して、
多大な期待感やこみ上げてくるニヤケを抑えつつ
いまに見てろよ。
と、今はただ耐える
という選択を戦略的にする
というやつです。
いやー、我慢強いなあ、寛大だなあ、立派だなあ、と周囲からは見えたとしても、なんのことはない、今辛抱することで得が何倍にも倍増するから、というばりばりの下心ありきの行動なわけであります。
まあ、そもそも我慢というのはどんなに綺麗事を並べようが何かと引き換えにすることであるように思うし。
実際、そう考えれば、忍耐も我慢も辛抱もちがった意味を持ってくるので、つらさやしんどさも紛れる。
ような気がします。
あとがき
確かに、克服すべき最大の敵は己自身なのかもしれません。
でも、同時に、唯一、見返りを求めず心底自分の味方をしてくれて無条件に支え続けてくれるのも己自身であります。
犠牲を払うのも自分でその犠牲の見返りを受けるのもまさに自分です。
つまり、さぼったって自己責任だし誘惑に負けず踏ん張るのもすべて己のためです。
なので、いってみれば特にとりたてて書くようなことでもなく、
やりたきゃやれば?
お・好・き・に。
レベルの話なわけです。
最後に:
スペイン語能力の底上げの鍵は、“スペイン語ライフの質向上”にあり、
そして、
“スペイン語ライフの質向上”は、
どんだけスペイン語まみれになって
どんだけスペイン語経験値を上げることができるか
によってきます。
そして、実にありがたいことに、現代の情報通信技術のおかげで語学力上達の機会や方法そしてその選択肢も増えて、外国語学習者にとってはこの上なく有利な状況が日常的に手の届く範囲に広がっているので、望みさえすれば多種多様なスペイン語経験を積んでいくことができます。
つまり、
“スペイン語漬けライフ”は、
いくらでも濃くディープでハイクオリティーなものになりえます。
自分の中の意欲レベルや執念レベル次第で!
とにかく:
自分のスペイン語がいい具合に熟成していい味出ますように。
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