西西辞典を使う2

cuervo
西西辞典本格導入に向けて、精神的にも物理的にも痛みのない潤滑な西和辞典離れ促進対策の続きです。今回は、さらに考察を深めて、西和辞典と西西辞典の利用時の学習効果の比較やらをしてみます。(前記事『西西辞典を使う1』)

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西和辞典と西西辞典の利用時の学習効果比較


まず、日本語ではぴったり表しきれないスペイン語や、また、日本語にはない概念をあらわすスペイン語がたくさあります。逆もしかり。

にもかかわらず、先人達は、無理です、と投げやりにならずに頑張って、日本語であえて言うなら一番近いのはこれかな、という風に、西和や和西辞典を作ってきてくれました。そして個人的にも随分学習の手助けをしてもらって今に至ります。

そこは感謝したとしても、やっぱり、西和辞典では本当の意味が伝わってこない言葉がたくさんあるのは事実です。ましてや、中級・上級になってくると、微妙なニュアンス把握が問われることが多くなってきます。

その点、西西辞典を使えば、微妙なニュアンスまでつかむことができるようなのです。そして、前回記したようなメリット満載です(⇒『西西辞典を使う1』)。

しかしながら、そのメリットの恩恵を一滴たりとももらさず貪欲に、すべて受けるためには、ちゃんと慣れて使いこなさないといけません。正しい方法で。

例えば、効果的に使うためには、まず辞書内に表記されてる略された記号の意味を把握しとかないといけません。これだけでも、慣れるのに時間と経験(利用回数)が必要だと思われます。

そういった詳細説明は、辞書内の初めの “INTRODUCCIÓN” 部分にあります。そこを読むことから始めてもいいけれど、使いながら、「何この記号?」 が発生した時点で調べたほうが、すっ、頭に入ってきそうな感じはします。例えば、簡単なところで、「SIN.」。これは、”sinónimos” の略で、“同義語・類義語”です。

あとは、個人的には、ある単語を調べたときには、意味の説明だけでなくて、その単語を使った例文も欠かさず読むことが重要だと思います。一緒に例文も確認することでさらにイメージが湧いて、説明だけでは掴めないニュアンスを自分の中に落とし込めることができるからです。

つまり、その単語の意味を、頭の中で浮かべたイメージと結びつけて定義付けする作業をした方が、その単語自体が記憶に定着しやすくなると思います。

この例文の重要性は、西和辞典でも同じことが言えるのですが、西西辞典だと意味の説明や描写からすべてスペイン語なので、さらにもっと直接的にイメージがつかめると思います。

なんにせよ、ひとつの言葉に関してモンモンと考えを巡らした分だけ、その言葉は記憶に定着しやすくなる、ということは明らかです。

そして、この調べるたびに自分の中で起こる知的ひと悶着度、は西西辞典での方が明らかに高く、結構なエネルギー消費の元なのですが、だからこそその分とても実になるに違いない、と信じたい盛りです(個人的にそういう時期)。

スペイン語で考える力をつける助けになる

話は変わって、学習に西西辞典を導入することは、スペイン語だけで考える訓練=一切の日本語を排除した学習法、のひとつだと考えられています。(『スペイン語脳あるなし考察』記事参照)

この学習法にはメリットデメリットがあるようなのですが、デメリットは一旦置いておきます。

簡単に言うと、スペイン語だけを使ってスペイン語の勉強を進めるとスペイン語で考える力がついて学習効率や上達スピードが飛躍的にアップする、という考えのもとに実践される学習方法です。

そして、この考えからいくと、学習者は一日に何度も辞書を引くから、西西辞典を使うと、それだけ自然と多くの簡単なスペイン語文章に触れることになるので効果的だ、ということになります。

これに異論はありません。例えば、類義語や対義語も載ってるから、語彙が格段に増えることになって表現の幅が広がるのは間違いないだろうし、たくさん読むことになるからリーディングスピードも多少上がるだろうし、知らない言葉の意味を理解したくて読むわけだから、分析力とか理解力も向上しそうだし。

西和辞典離れの第一歩

で、これら諸々の効果を信じて、徐々に西和辞典離れを試みつつあります。

徐々に、はなぜかというと、まだ、西西辞典でも調べて、その上(根拠なく信用しきってきた)西和辞書でも調べて見比べてみないと自分が落ち着かないからです。

でも、結果、結構手間や時間がかかってしまっています。

そこで、初めの慣れない内は、すべての単語を西西辞典で調べるのではなく、

  • 知ってる単語を調べる時
    西和辞典で調べて、日本語の意味がしっくりこない言葉や意味がたくさんある言葉を、より深く理解し、自分で使える単語に変えていくため
  • 覚えられない単語を定着させたい時
    何度出会っても覚えられない何度も調べたことだけは覚えているような単語がたくさんあります。そのような単語を調べることにより、イメージや微妙なニュアンスを把握することができて、記憶に定着させやすくするため

この2つのケースのみ、西西辞典を使って、まったく未知の単語に関しては、西和辞典で調べる、という、あるサイトで推奨されていたやり方でやってみようと思います。

ま、どんな使い方にせよ、思ってるより慣れれば簡単で、そして、効果は確実、というフレーズにつられてみることにしましょう。

そして、いずれは完全なる西和辞典キッパリ離れを目指します!!

※注意点ただし、利用する時期を間違えると学習効率が下がりかねない、という凄い残酷なデメリットの存在も忘れずに、導入時期の見極めは自己責任で。独学者には言うまでもなく当然のことですが・・・

例えば、トップの図のように、cuervo(カラス)は、西西辞典のスペイン語の説明読んでも、カラスっぽい感じはしても、バシッとカラスにたどり着けません(個人差あり)。

そこで、西和辞典引けば、一発です。日本語の知識があって、“カラス”という概念やイメージをもともと持っている人にとっては、という話なのですが。

辞書を引く行為にかかる時間や手間をできるだけ減らすことは、頻繁に辞書を引く学習者にとっては大事なことです。可能な限り学習をスムーズに進めたいからです。

生まれてからこつこつ積み上げてきた日本語での色々な概念を、バッサリ排除する絶対的必要性はない、と個人的には思います。頭の柔らかい子供ではない、大人の場合は、学習効率が上がるなら、母国語をも最大限に利用するべきだと考えるからです。

◆〆

結局なに、と自分でも思えてきたので、まとめます。

“いずれは完全なる西和辞典キッパリ離れを目指します!!”

と、ついさっき言っときながら、別にキッパリ離れなくてもいいか、と思えてきました。うまーく、組み合わせて、西西辞典と西和・和西辞典を両方使っていったらさらにいいのではないか、ということです。

でも、まだ西西辞典入門したてなので、はっきりしたことはまだ何も言えません。

また、半年とか1年とか一定期間使い続けてみてから、感想を述べようと思います。


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