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DELE口頭試験での戦略:心構え編
◎ハイパー対処法【精神面】:堂々たる支離滅裂
自分のスペイン語の不完全さ・拙さや・未熟さ・欠けた論理的さなどをカバーするための方法として、そのばしのぎの技、付け焼き刃の技、にわかじこみの技、を越えてくる、世界で一番かっこいいハイパー対処法(精神面)を見つけたんです。
見つけた、というか、いままでにも、ちょいちょい似たようなことを言及してきたし、実際にちょっと前に西作文に関する別の記事にも、読み手の事を考えて文章の見た目だけでもいい感じにしたいがための“正々堂々たる支離滅裂作戦”の作文編を書いたりしたのですが、
ようやく、ここで、それとは知らずいままで自分がやってきたことを、はっきり言葉にしてまとめることができる機会が訪れた、という感じです。
では、“堂々たる支離滅裂”作戦とは↓↓
自分の発信しているスペイン語が、
しっちゃかめっちゃかでも、ナンセンスでも、とんちんかんでも、支離滅裂でも、一貫性ゼロでも、
正々堂々とする。
無駄に正々堂々とする。
その堂々たることの根拠が見当たらなすぎて誰もが戸惑うぐらいに、どんっと構える。
もしくは、堂々とした印象を残す。
せめて堂々とした印象だけでも残す。
まあつまり、自分の不完全で未熟なスペイン語をものともせず、無謀にも真っ向から立ち向かう、という作戦です。
その堂々たる感じを醸し出すための戦略
1.覚悟なのかあきらめなのか開き直りなのか自暴自棄なのかなんなのか
堂々たる感じを醸し出すには、なにはともあれ、せめて、自信なげにおどおど、や、てんぱって頭真っ白、は避けなければいけません。
そのためのよく知られている効果的な方法は、ずばり、
- 緊張しない
- 落ち着く
- 平常心を保つ
などです。
そして、その平常心状態に自分を持って行くために欠かせないのは、
- 開き直る
- 肝を据える
- 腹を決める
- 覚悟する
あたりで、もっと簡単に言えば、
優しい試験官に当たる当たらない、自分の得意なテーマに当たる当たらない、勘が当たる当たらない、なんていう運にまかせるしかないようなことはこの際脇に置いておいて、
とにかく、実力以上のことはできない、という、現実を受け止めて、そして
潔くあきらめる。
もしくは、
なにがどーなろーとなんでもいいどーでもいい、つまり自暴自棄モードに切り替える。
でも、こんな風に、事前のマインドコントロール(≒自分自身をごまかすこと)がうまくいかず、口頭試験の面接本番中に真の落着きを得ることができなかった時にとる対策は(個人的):
1.見せ掛けの落着き:どっくんどっくんしてないふりする
- 平常心で落ち着いているふり
- 頭脳をフル稼働させて、あらん限りの持っている知識を集結させようそしてなにかその場に適したものを絞り出そうと水面下でもがいてなんかいないふり
- 自信なげな感じに振る舞おうが、自信ありげな感じにふるまおうが、現時点での実力や披露できるものが変わってくるわけでもないので、無駄に自信のなさを前面に出したところで、だれにもなんにもいい影響はない
そんな風に、平静をよそおっていると、不思議なもんで、実際に落ち着いているような錯覚に陥る、かもしれません。
1.だまらない、ぜったい
- だまって0点になるくらいなら、唐突で意味不明なことを発してでも2点もらう(100点満点中)
- 多少論理的さが欠けたスペイン語100(発言の量)と正しい完璧なスペイン語50なら、前者:多少論理的さが欠けたスペイン語100、のほうが(個人的経験上、たぶん)よさそう。(多少、ってとこがみそ、欠けすぎはもちろんだめ。でも現時点での能力がそういう状態ならしかたないとしかいいようがない。)
- 個人的には、しゃべりまくると結構落ち着く。
- あと、しゃべればしゃべるほどいろいろ連鎖的に思いつく。
実際に、間違いだらけの文法で話自体も結構意味不明なことになっているのに、なぜか躊躇せず思い切って堂々と話しているノンネイティブ話者はよくいます。
文法間違いはC1やC2レベルでは避けたいとこですが、結構意味不明でも堂々と話す、というところに関しては、そこを通らずして、話せるようになる術はないような気がします。
そんなこんなで、支離滅裂さを堂々とすることでカバーできたとして、次は話す内容に関する心構えです。
◎対:面接官⇒言い負かさなければならないわけじゃない
- 面接官を、ノックダウンさせなければならないわけではありません。
- 相手の揚げ足をとり弱みにつけこみ言い負かした挙句、自分の意見を強引に押し通したいわけでもない。
- 言い返せないような弱点をついて黙らせたいわけでもない。
- 相手の言葉を遮って、相手の言葉にかぶせる勢いで、圧倒しなければいけないわけでもない。
- なにか契約を成立させないといけないわけでもない。
- なにかを売りつけないといけないわけでもない。
- 説き伏せないといけないわけでもない。
- 洗脳して操りたいわけでもない。
- 逆に、相手からの共感や同意をなにがなんでも得たいわけでもない。
- また、得意げに言い負かして、できれば敵に回したくない“できる奴”とか“有能な奴”とか思われる必要もゼロまったくゼロ。
ただの、語学検定の面接です。
◎本番の緊迫感のおかげでマシンガントーク
上にも言及した、“だまらない、ぜったいに”というところと似たような話になります。
個人的には、どこかのスイッチが押されてしまうようで、たがが外れたように狂ったようにしゃべりまくってしまう傾向があります。
たまには、どうしてもこれ言っときたい、って時には、相手の話の腰を折らない程度に、前のめりで食い込み気味に突進することもあります。
礼儀知らず、となるのか、積極的な人、となるのか、はよくわかりません。きっと相手次第です。
それもこれも、こんな強迫観念があるから↓↓
ここで知識をひけらかさずにどこでひけらかせっての。
◎知識はひけらかすべきか
ひけらかす余裕があるなら、ひけらかすべきだと思います。
だいたい、重要なポイントだけを簡潔に述べるだけで精いっぱいで、そんな余裕のないことのほうが多いけど、すきあらば、“私こんなことも知ってます”を放り込みます。
なぜなら、アキレス腱切れそうになるぐらい精いっぱい背伸びしすぎるのもなんだけど、
“ここで知識披露せずにどこで披露しろっての”、に対して、確かにそうかも、と思う節もあるからです。
DELE対策本「El Cronómetro」(レベルC2)にも、
知識をここぞとばかりに見せつけよ、
とあります(自己解釈含む)。
(以前の記事”DELE最上級レベル『C2』について”より抜粋↓↓)
■DELE『C2』合格への道を進む覚悟
ここで、独学者の師匠であるDELE対策本「El Cronómetro」のC2レベルのものから、
DELE『C2』試験合格に向けて準備する目的:
“Tienes nivel C2 de español, lo tienes que demostrar……”
“C2レベルのスペイン語力をお前は持っておる。そして、それを証明しなければならないのじゃ・・・”
“Tienes que prepararte para demostrar lo que sabes…..”
“持っている知識を見せつけるために、お前は訓練しなければならないのじゃ・・・”
(以前の記事”DELE最上級レベル『C2』について”より
『C2』に関するおそるべし記事の続きはこちら↓↓
でも、ご覧のとおり、誇示せよ、つまり、誇張して実力以上のものを持っているふりをせよ、とは一言も言ってはいません。
なので、
現時点で持ち合わせている能力や知識を、せめて効果的に見える形にして、どうだっ!!と見せつけたい
という話です。
そして、無理に背伸びしようとし過ぎたら、ふくらはぎがこむら返るかのようなことも起こりえます。例えば。
難易度の高い単語を操れるのを見せようとしてかむ。どもる。
これに関して、個人的には経験豊富です。
たとえば、まあ実際大して難易度も高くないのだけど、
“害する”ってとこで、”dañar”で済ませることもできるところを、わざわざ”perjudicar”で攻めようとして、“プレ…ペル…”とか。
“多様性”ってとこで、”diversidad”でいいのに、無理に”heterogeneidad”を言いたくて言いたくてしかたなくて、“エ…エテ…エテロ…ヘ…”とか。
このように、背伸びしたい盛りがばればれ、という、多少の赤っ恥も覚悟です。
でも、実際は、もはや恥ずかしい思いも麻痺状態です。
◎そもそも話せることがないからスペイン語の話術を発揮できないという致命的な状況での対処法
当たったテーマに関して前知識がない又は少ない、などのケースでは、
そもそも話せることがない
という根本的な問題が原因で、
スペイン語を話すという技能を発揮できない
という劇的に致命的な状況に陥ることがあります。
そんなときには、苦肉の策だとしても、だまってしまうよりはまし、という信念に則って:
1.知ったかぶりをする
- 本当は知らないのに、いかにも知っているようなそぶりをして、色々言い切る。
- 曖昧な記憶や確かでない情報も引用してきて、色々言い切る。
- あまりにも突拍子もないことであったりだれかに多大な実害があるようなことであったりしない限り、問題なし。
- 万が一のために、~らしい。~と聞いた。~といわれているらしい。などの言い切らないぼかし表現を使っておけばなおよし。
真実かどうか情報源が確かかどうかなんて面接官にとってどうでもいいし、あとで調べたりしないはず。例えば嘘ついて減点とかあるかな?わたしはないと思います。
(例:”先日ある記事で読んだんだけど・・・(本当はそんな記事読んでない)”⇒”¡Ah! El otro día he leído un artículo que dice…”)
2.作り話をする
ま、実は、この作り話は、とっさにできるものでもないので、いろんなテーマに使い回せるような優秀な作り話の例を事前に用意しておくのが一番です。
自分の本物の思い出話や嘘の思い出話から、小耳にはさんだ知り合い又は赤の他人のおもしろ話や苦労話まで、なんなりと。
これも、上の知ったかぶりの術と同じく、あまりにも突拍子もないことであったりだれかに多大なる害があるようなことであったりしない限り問題なしだろうし、思い出話に至ってはその実など心底どうでもいい類の件なはずです。
3.本当は事前にいろいろなテーマに触れて一度考えを巡らせておくのが一番
結局、文章表現もそうですが、一度もしゃべったことも考えを巡らせたことすらもない話題について論じたり意見を述べたりするのが難しいのは当たり前です。
賢者であろうが無教養であろうがそれはかわりません(たぶん)。
◎発想の転換:いっそのことヒントをくれているととったほうがやりやすい
面接本番直前に設けられている準備用の制限時間内(C1:20分/C2:30分)に、なんの問題もなく資料を全部読んで理解してスピーチ準備をテキパキこなせる人はここは読み飛ばして下さい。
でも、自分のように、
どうせ、あんな短時間の準備時間では、ましてや初見の資料を全部しっかり理解して発表のためにいい具合にまとめることなんてできっこない。
というような人向けの戦略です。
戦略、というか、いってみれば、観方を変える、というだけの話です。
事前に読まされる文章やデータなどの資料(特にC2は大量)を、
これらの情報を絶対的なベースとして逸れることなく論ぜよ、と威圧的に言ってくるもの、と思うのをやめて、
スピーチ構成のためのヒントを与えてくれるもの、親切にも。
とする。
発想の転換方法はこう:
- まず、〇〇について述べよ。とだけ言われて大海原に放り出されることをイメージして。
- 次に、え?・・・え?とどっぷり途方に暮れてしまった感じを一旦イメージして。
- そんな中、そこに紙を何枚か持った救世主がひょっこり現れて、“ほら、これ参考にしな”と言ってその参考資料を手渡してくれるというイメージ。
神々しいぐらいに感じてきます。
つまり、それが邪魔になるのなら別に参考にしてもいいししなくてもいい。でも、なにか支えとなるものが切実なほど必要な場合には、なににも代えがたい価値あるものとなる。
というイメージです。
要は、がっつり資料の内容に沿ってガチガチにやっていこうとせずに、参考程度にしてスピーチを構成するほうが、実力不足のためにスピーチ準備の時間がいつも足りない自分には現実的であるような気がしてます。
実際に、スピーチ練習の際、規定の準備時間内にスピーチがうまい具合にまとまったことなど一度たりともありません。
まあ、それはそれで、そのテーマに関する前知識や固まった自分の意見などが必要になってはくるのだけど。でも、そのほうが楽なような気が個人的にはするから、結局、事前にいろいろなテーマに触れておくことの大事さがいやでも際立ってくることになります。
また、“ずささーと全部通して読んで、おおまかな内容をつかむ”ということも必要になってくるゆえ、さらに高いリテンション能力や読解力も必要となってきます。
つまり、なんにせよいうほど楽なはなしでもない、ということで、単に比較的楽、ってだけです。
◎流暢さや自然な感じの演出
自然に話すことにこだわりすぎるのは逆効果だけど、自然に話すようにこころがけることは大事です。
ましてや語学検定の面接などという非日常的な空間での限定的な魔の20分間なり30分間なりにおいては、自然な感じを演出するための工夫をするだけで、なんとからしくなったりします。
作文などで用いられる書き言葉に関しては、もともと口語と文語という区別があるぐらいだから、多少硬くて不自然な感じになっても構わないところがあるけれど(あまり古風になるのは気をつけたほうがいいけど)、話し言葉に関しては、硬い表現は、不自然さや流暢さの欠落、つまり、“あまり話せない”“あまり話術が発達してない”という評価につながってしまいかねません。
この、流暢さや自然な感じを演出するための対策としては、以前に書いた『文章表現においてこなれた感を出すための工夫など』についての内容↓↓が、口述表現にも応用可能です。
といいつつも、自然さや流暢さに拘りすぎて、口や思考が止まってしまっては元もこうもありません。
ここら辺の話は、以前にここいらの記事に書いています。
あとがき
実際できることしかできない、のだから、緊張してもはじまらないのは言われなくともわかっていても、はやくおわれ~はやくおわれ~と呪うように祈ることぐらいしかできない自分がいます。
あきらめが肝心と心得ていようが、リラックスリラックスと唱えようが、ぎりぎりまで単語帳とか見てあきらめ悪く足掻いてしまう自分がいます。
悪足掻きの何が悪いのかわからない、自分もいます。
本番直前に読んだ文章や表現が頭に残っていたおかげで、なにかしら話のねたの足しになったこともあるようなないような、おぼろげな記憶もあります。
とにかく、必要なのは、自分なりの頭真っ白回避術を確立しておくってことだ、ということにして〆とします。
前回記事↓↓
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