DELE2016年5月C2試験:コンセプト編

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最近はやりのコンセプト、らしい?


『la plasticidad cerebral』:脳の可塑性・柔軟性
この、脳の機能は鍛えれば高まるという性質のおかげで、人は何歳になっても、好奇心や興味や情熱とその為の訓練に割く時間やエネルギーさえあれば、
●新しい事にチャレンジしたり新しい知識を記憶したり吸収したりして学び続けることによって、様々な能力を獲得し発揮し続けることが可能
●遺伝的要素だけに制約されることなく、個人的経験や知識を糧に常に変化&進化し続けることが可能
●自由で創造力豊かに臨機応変に生きることが可能

な、すごくいいこと尽くしなコンセプトであります。

どこで流行っているのかよくわからないし、巷じゃもう使い古されたコンセプトなのかもしれないのですが、少なくともDELE界(レベルC2)では頻出のキーワードらしく、今回の試験でも、少なくとも2回は出てきました。

リスニングパートにも出てきたし(『DELE2016年5月C2試験:リスニングパート編』)、文章表現にもです(前記事『西作文パート編』にて出題素材掲載:課題①の資料其の一の動画「Entrena tu cerebro」)。

そういうことならと、この機会に、この「脳の可塑性」とやらについての知識と関連スペイン語表現や語彙などをさらに深めとこうと関連資料を探してみました。

個人的にたまに視聴するスペインのサイエンス番組『Redes』にもありました。ちょっと、話の焦点が微妙にずれている節はあるのですが、大きくは違わないし共通する点も多いからよしです。↓

『Libres y conscientes, pero infelices(26分)』

(※再生時音量注意願います)

(※ちなみに、動画↑の右下部の左端の字幕ボタンをクリックするとスペイン語字幕が出るのですが、結構でたらめなので鵜呑み注意です)

時々挟まれる、奇抜なシャツを着た自分の無意識との結構長めの小芝居が、内容の質を下げ・・・いえ、深めています。

“El hombre está condenado a ser libre”(Jean-Paul Sartre)

(”人間は自由という刑に処せられている” ジャン=ポール・サルトル)

で盛り上がり、

最後は、

“He cometido el peor de los pecados que un hombre puede cometer…No he sido feliz.”(Jorge Luis Borges)

(”私はひとりの人間が犯しうる最悪の罪を犯してしまった…幸せではない[幸せだったことがない・幸せになれなかった]という罪だ” ホルヘ・ルイス・ボルヘス)

で、胸が痛くなって終わりです。

追記:上の動画より、さらにぴったりジャストなものがあったので以下に追加します。

『Plasticidad cerebral:Entrena tu cerebro, cambia tu mente.(27分)』

(※再生時音量注意願います)

 スペイン語学習に役立つ動画

もう色々な動画がありますが、果てしないので、今のところ、あまり手を広げずに(その代わりちょっと視点が偏りがちになるのですが)、ユゥトゥ(YouTube)に400個近く沢山アップされている、このスペインのサイエンス番組「Redes」(番組時間約30分:現在は放送終了[2014年終了])を全部視聴し尽くしてやろう、と取り組んでいる最中です。

(追記:ここに約80個»【https://www.youtube.com/playlist?list=PL0D37CB02A0E16450】/ここに約120個»【https://www.youtube.com/playlist?list=PL99E1815B2926873A】)

追記(5/5/2017)↓↓

公式HP(rtve)に2010~2013年放送分の視聴可能動画126本あり。こちら»http://www.rtve.es/television/redes/archivo/

(※公式HPと上記YouTubeプレイリストの中でだぶっている動画もあります)

以前にも、この番組「Redes」のディレクター兼ホスト役であるEduardo Punset氏については取りあげたことがあるのですが(こちら⇒「勝手にEduardo Punset特集」)、彼の書いた文章(著書も多々あり)やこの番組のインタビュー内容などの素材は、よーくDELE試験にも出題されます。対策本にもよく使われています。今回の実際の口頭試験でも彼の文章にひとつ当たりました。

なので、なにか深めたいテーマがある時は、この番組の中から探して見ることが多いです。主に、心理学や神経科学(人間の内なる世界と外界とのつながり系)あたりのテーマが中心ですが、とはいっても、いろんな分野(社会科学・医学・生物学・天文学・教育・情報科学などなどの多様な科学的分野)に関連させて展開してあるし、どんなテーマや分野にも共通しているコンセプトや考え方があるので、そんなに偏った内容ではないと感じます。

結構、番組に招待されている専門家がスペイン語話者でないことが多いゆえ、インタビュー内容に関しては吹き替えも多いので学習者にとってはチャレンジ度は少し下がるのですが、でも、吹き替えの醍醐味である優しさや親切さすら感じる(個人的感触)聴き易さ耳ざわり良さは、内容の理解や気軽に番組視聴を楽しむ、という面において、個人的には文句なしです。

Punset氏は自分の英語を自分でスペイン語で吹き替えているのですが、細かいとこまでぴったり合わせたり例えばちゃんと舌打ちまで入れたりしていて結構細かい仕事してんのなあ、とか思えます。自分の言葉を自分で吹き替えするってどんな感じだろう、とか考えてしまいます。どーでもいいけど。

あと、番組内で良く見かけるどーでもいい事柄もうひとつ。ゲストの専門家の著作本をおおっぴらに宣伝するのではなく、Punset氏が歩きながらの対話時になにげに(なにげじゃないんだけど)小脇に抱えてたり、なんでもないところでなにげに(なにげじゃないんだけど)片手に持ってたり、するようなところが、見逃しても構わないけど取るに足らない何かを感じられるポイントです。

ただ、あまりにも番組の数が多いので、繰り返される彼の思想や主張や傾向に、洗脳されないように気をつけたいところです。スペイン語の思考回路が、彼に乗っ取られてPunsetスタイルに染まらないように要注意です。


関連動画:

DELE2016年5月C2試験:西作文パート編

DELE2016年5月C2試験:リスニングパート編


コメント

  1. わさび より:

    すごい、深めていますね。私は受かればいいと思っているので6割取れるくらいでいいかな・・・なんて思ってしまっています。しかしこの人の名前、よく見るなぁと思ってたらDELE界では有名な方だったんですね。

    • adicto_1 adicto_1 より:

      深め、すぎましたかね・・・。
      ところで、6割合格って、裏を返せばつまりは、4割分ミスっても大丈夫、4割分劇的にヒドイ出来でも問題ない、4割分のチンプンカンプン込みで試験問題が作成されている、ということですが、そのことによって、多少は楽に試験に取り組める節はありますよね。チンプンカンプンな問題があっても、考えるだけ無駄、というクールな姿勢でサッと飛ばせたりします。でも、表現パートに関しては、ちょっと違ってそんな風にキッパリいかず、採点や評価基準も曖昧だし、切り替えも難しくチンプンカンプンを始終引きずってしまう場合があります。あー、今回も引きずったなあ・・・

  2. わさび より:

    考えるだけ時間の無駄な問題を速攻で飛ばせちゃう気持ち、すごくわかります。表現問題も4割間違えて大丈夫、素敵なこと言わなくていい(以前の記事を参照しました)、私の持論など聞いていない、ただただ正しいスペイン語で、をモットーにしていても考え込んじゃうし時間があまったから見直し☆なんてまだまだ先です・・・。

    • adicto_1 adicto_1 より:

      表現パートに関しては、考え込んでしまう時間が壁ですよね。時間制限があるような状況だと、いろいろ詰め込んできた適切な表現たちも、とっさに出てこなければ意味がない、ほんとまったく意味がない!ということを、個人的にも今回ヒシヒシと実感させられました。練習や場数不足、が原因なのは明らかなんですが・・・