◆スペイン語上級者への道のり◆
まず、上級者をめざすということは、徐々に少しずつでも上達をし続けなければいけない、ということだと考えられます。
ここで、個人的な希望として、
というのがあります。
しかし、ここで、立ちはだかるのが、
です。
●“勉強を継続さえできれば上達する”●
言語習得とは、幼児が徐々に言葉を覚えていく過程を思い浮かべればわかるように、日々の小さな小さな苦かったり甘かったりする経験の積み重ねだとよく言われます。
ただ、大人になってから外国語である言語学習を始めた者において、柔軟性や吸収力や上達速度が幼児の学習過程のものとは比べものにならないくらい違ったりします。でもそれは当然のことで、代わりに、大人であるおかげで、知識とか母国語とか戦略とか、それを補う武器は持ってます。
にしても、頭が柔らかかろうが硬かろうがどんな戦略があろうが時間がかかろうがかかるまいが、積み重ねや繰り返しの重要性は変わらないと思われます。
個人的には、継続は力なり、という言葉、以前はさっぱり響かなかったけど、最近になって誰だか知らないけど、インパクトも考慮してコンパクトに良いこと言ったもんだ、と思えるようになりました。
まず一番の難関どころ「時間を作る」を抜けると、後は自己流でもなんでも学習プランを立てて習慣付けて、闇雲ながらに続けていく。
そうこうしているうちに、日々の中で小さな上達は気づきにくいけど、全体を通して見てみると、ぜんぜんやってなかった以前と比べると自分の上達がはっきりくっきり見えます。
ちなみに、もう本格的に勉強を始めたあの頃には絶対戻りたくありません。闇雲が過ぎて、本当に “闇” と “雲” の中にいるようでした。今もそんなに変わらないけど、多少は薄まった感じはあります。いえ、単に状況に慣れただけかもしれません・・・
ところで、どこかで、 “一旦ある一定の高いレベルに達すると、あとは放っておいても、一生その能力は高いまま維持される” と聞いたことがあります。
でも多分、その曖昧な “高いレベル” とは、語学においては “ネイティブレベル” のことなのではないかと勝手に想像してます。
だって知ってます、“上級者” とザックリ言っても、
上の下レベル⇒⇒・・・・・・⇒⇒知的なネイティブレベル
と果てしない幅があることを。
とにかく、少なくともネイティブレベルに達していない学習者は、勉学を止めてしまえばいとも簡単に忘れていく一方で、継続がなければ、現状維持も上達もくそもない、ということははっきりしていると思います。
●“能力レベルの現状維持も簡単なことではないのに、そのうえ上達を求めることの困難さ”●
継続が大事なのは、よ~くわかりました。でも、その継続の中で、現状維持にとどまらず上達していくことこそが上級者をめざす欲張りな学習者にとっての目的だと思われます。
そして、どのアングルから見てみても、上達することはそんな簡単なことじゃない、のは明らかです。
そこで、重要になってくるポイントは、ただ単に学習を継続するだけではなく、どんな学習を継続するか、だと思われます。
例えば、人を強くもする継続による日々の積み重ねが、間違ったやり方だったり手を抜いて適当にやっていたりすると、人を弱くもしうる、というズシリと響きグサリと胸に刺さるような名言があります。
あーこわい。そこで、じゃあ上級者を目指すためには具体的にどんな学習がいいのか、を調査してみて出てきたのが:
負担がかかる学習
です。
こんな指針をみつけました。
なるほど。
つまり、上級者を目指してるからと言って、学習で使う素材が、初見の難解なものでなければいけない、という強迫観念にとらわれず、自分のレベルにあった何度か読んだり聴いたりしたことのある慣れた素材を使ってでもいいから、ただし、負担のかかるトレーニングをするべし、ということのようです。
そして、そういう素材を使ってする具体的に推奨されていた学習法の例は:
- リピーティング・シャドーイング・ディクテーション
- リーディングしたものを要約
- ライティング
- 会話(推奨:妄想ではなく実際の相手と)
- 新しい文法項目を学んだり、問題を解いたりする
このおすすめ学習法を見て、DELE試験の対策の為にする勉強が結構ここにぴったりはまってる気がしたのは自分だけでしょうか。
例えば、2と4は口頭試験、3は西作文試験、の内容そのままです。
5には、DELE対策問題などを解くことも含まれてる感じするし・・・
そして、確かにどれも負担、凄いです(個人的感想)。
一旦ここで軽くまとめ:
●そして+復習の大事さ●
記憶定着には繰り返し=復習が必要なのは周知の事実です。
忘れた頃にもう一度やるのではなくて、忘れる前にもう一度見返すのが、正しい復習のやり方なのだそうです。
そして、復習はタイミングが大事で、それによっては記憶定着に差が出ると言われています。
なんか、1日経つと、並みの人間は74%のことを忘れてしまうという研究結果があるみたいですよ(エビングハウスの忘却曲線より)。そのことから、日々小刻みに復習していくのがいいとのこと。
例えば、一日の終わりにその日したことの復習/一日の中で各メニュー(1~2時間)が終わるたびにすぐ軽くでもいいから振り返る/もしくは翌日に前日した内容をざっと復習する、などなど。
そうすることによって、学習した内容の記憶がより強固になり、そして長期記憶となり定着し、学習効率がアップする、ていう話です。
◆まとめ:学習法以外の上達のコツ
いつものことですが、いろいろな学習法を調べていくうちに、結局、独学に限らず語学学習というものには、道しるべなどあってないようなもので、どのみち迷走するしかない、ということがひしひしとわかってきます。
ある人には効果があったものが、別の人には効かなかったり、という現象を、“個人差” でさっと片づけられてしまうことが多々あります。そして、大概、それが正解なのでしょう。言語習得なんて “個人差” が思いっきりものいう世界なのでしょう。
だから、学習法や上達速度などの学習の過程は、人それぞれ、ということになったとしても、自分の語学能力が向上していくプロセスを楽しむ機会、は誰にでも均等にやってくるものだと思います。
そして、ある語学の達人から言わせると、上達のコツは、まさにそこ:
つまり、上達それ自体が楽しいから学習を続けた、そして気づいたら上級者になってた。という理想的な流れ。
また、こうも言っています:
柔軟性があるのとはちと違い外部情報から影響を受けやすい性質ゆえに試行錯誤が過ぎる傾向がある独学者としては、この言葉に大いに励まされます。
でも・・・ほんとに?上達していく?
「スペイン語上級者をめざす為の勉強法其の二」に続く