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いざ実践:C2合格までの西作文練習における戦略
・・・adicto_1の場合
よしそーかそーか、ならとにかく書くか、成長してしまおうか、と始めてみる気になったはいいけど、
可能なら、できるだけ効率的に進めたい、そして着実に上達したい
が本心です。
そのためには、なにはともあれ、やっぱりなにかしらの戦略が必要です。
そして、それはもういろいろ調べた結果、以下のような方法で西作文練習を進めました。
◎戦略其の一:ふたつの練習法を同時進行
①ひとつ目:
- 時間制限なしに(時間は測る)
- でもちゃんと既定語数には従って(でもほどほどに※1)
- そして内容も完成度の高めのものを書く練習
- 頻度:3~4作文につき1作文
練習目的:時間があれば書けるのか、あっても書けないのかの把握。
時間はかかるが書ける⇒あとは構成を考えたり書いたりのスピードを上げていくだけでいい(だけ、といっても、すごく時間と労力を要す部分)。
時間があっても書けない⇒書けるようになるまで自分なりの工夫や研究が色々必要。もしくは、もっと基礎の部分が固まっていない可能性あり。
②ふたつ目:
- 時間制限内に、
- 6~7割程度の出来(※2)のものをたくさん書く練習
練習目的:時間配分や語数感覚(※3)などを掴む為。書くことへの苦手意識を薄める為。そして書く作業自体に慣れることでスピードアップを図る為。
(※1)“規定語数に従って”
ここは口すっぱく言われがちなところですが、そんなに神経質にならずに(なってもられないから)、規定の語数より大きくマイナスにならないようにだけ気を付けて、でもオーバーは100語以下ぐらい(理想50語以下)に抑えるようにして、くらいがマイルールでした。
実際の試験でも、他に集中力を注ぐべき優先事項部分(例:書く、考える、時間との戦い)がありすぎるので、あまり構ってられず、かなりざっくり感覚です。
あと、作文の採点係が、採点時に受験生の作文を一語一語数えると思いますか?私は思いません。きっとざっくり感覚で少な目だな、多目だな、としていると思います。
ちなみに、実際個人的には、語数不足になることの方が少なく、語数オーバーを抑える(=うまくまとめ上げる)方が断然難しかったです。
まるで克服して今やもう語数コントロールも容易いかのように書いてますが、克服してません。
(※2)“6~7割程度の出来”
これは、試験自体が6割合格、というところを基準にしてます。
でも、“6~7割の出来”ってこれまた腹立たしいほどに曖昧な話です。なので、ここも適当にほどほどに。
個人的には、6~7割の出来なのかも怪しいほどひどく、人様に見せられたものではないレベルのものをたくさん書いていました。
でもこの出来不出来も波があるし書くテーマにもよるから、ぜんっぜんダメだ・・・、いやこれは4割だわ・・・、まあ書けたには書けたけどでも我ながら酷い・・・、なんてことばかりの日々だけど、振り返らずゴー。
それでも、②の練習では、時間配分や語数感覚を掴んだり、書くことに慣れたり、という目的は十分に果たせていたような気がします。
(※3)“語数感覚”
語数を数える方法としては、デジタル形式の例えばWordとかだと語数が正確にカウントできるけど、アナログ形式の手書きだと実際に一語一語全部自分で数えるしかありません。もしくは、手書き作文をタイピングしてデジタル変換して語数カウント、とか(他に方法があるやもしれませんが)、でも、そんなことたまにはできても毎回いつもはやってられません。
そこで個人的にしていたのは、練習時いつも同じ決まったノートを使うようにして、その一行に自分の書くスペイン語文字が大体何語分入るか、という統計をとって(数行分の語数を数えて行数で割る、とかして)、行数で語数管理をする、という方法をとっていました。
具体的には、書き始める前ノートの端に10行ごとにマーカーかなにかで印をしておく、というアナログ感満載のものです。例えば、一行に10語入るとして、マークした10行ごとの固まりを1個埋めれば100語、4個分埋めれば400語、という風にざっくりながらも目安になります。
あと、語数管理には、自分の書く文字の大きさを意識することも必要になってきます。統一するのはもちろんのこと、大きさの調整も必要です。個人的には、文字の大きさはだいぶ小さくしました。
例えば、以前は、同じ一行に8~10語だったのに、調整した結果(+書き慣れた結果)現在は、一行に12~15語ぐらいになっています。もちろん、単語ごとに文字数が違うのだから、“大体”という話にしかならないのですが。
(例:どちらも一語⇒paz[3文字]/enriquecimiento[15文字])
それもこれも、実際のDELE試験での作文用紙の行がものすごく狭いからです(注:自分の元々の手書き文字の大きさからしたら、の話だけど)。
そして書き上がった後の、採点係をうんざりさせそうなあのぎゅうぎゅう詰め感。
この観点から言えば、例えば、対策本“El Cronómetro”の最後に付録としてついている作文用紙をコピーなどしてこれを基準に練習していると、ドえらい目にあいます。
なぜなら、その対策本に親切心でつけてくれている作文用紙の行は、9ミリです。でも、実際のDELE試験のものは、もっと細い7ミリぐらいです。
たったの2ミリの違いか、というなかれ、9ミリ慣れしている者にとって7ミリは超極細です。プロポーション面からいったら当然文字も超極小にせねばなりません。
これ、対策しておかないと本番に文字の大きさの調整でけっこう戸惑います。せっかく時間かけて身に付けた語数感覚も狂います。これは、時間にも心にも余裕がない受験者にとっては、死活問題かつ障害物以外のなにものでもありません。
ここでとっていた個人的対策は、
普段使う作文練習用のノートを“A4版の行7ミリ”のものにする
というものです。横幅も含めて一番本番の作文用紙に近いかな、と思い込んでのことです。
つまり、普段の練習段階から、本番を想定しての準備をしておくのも悪くありません。いくら本番には余裕がなく結局ざっくり感覚にしかならないとしても、その正に、
“ざっくり”だとしても感覚的に語数を把握できる
という状態にもっていくことがそもそもの狙いです。
そうすることで、よけいな気が散らずに、メインの、考えるそして書く、という行為に一点集中できます。
あ、ちなみに、これ全部、アナログ手書きだからこそのあれこれです。
デジタル世代の作文には無縁の件です。あしからず。
あ、でも書きながらの語数感覚の把握は、デジタル形式タイピングでも同じく必要です。これぐらい手が疲れたらこれぐらいの量書ける、というような。
◎戦略其の二:作文してる最中の心掛けポイント
これは、日々少しずつでも文章構成力や作成速度において上達していきたい自分に多少ながらの程よいストレスを与える為でもあり、そして同時に、書いてる途中に自分が迷子にならない為でもあります。
- 全体的な話の流れを意識して書くようにする(例えば、導入部又は問題提起⇒現状説明⇒提案・解決法⇒結論、など)。
- 細部にとらわれすぎないように注意する。きりないから。
- 語順が自由なだけに、主語や述語を何にするか迷いすぎないようにする。
- 自然な文を書こうとこだわりすぎない。きりないから。そもそも無理だから。
- 使いたいぴったりそうで粋な表現がここまで出てきてるのになかなか出てこない時は、あきらめて平凡でも通じるもので代用する(後で調べて、次は絶対これ使ってやる見ておけ、となればしめたもの、記憶に定着すること間違いなし)。
- だけど、上記のもろもろ、逆に意識しすぎると流れが妨げられたりするので、ほどほどに。
個人的には、上のように心掛けたいな、と日々思っているわりには、書いている最中はこんな心掛け何もかも吹っ飛んで、
迷いたいだけ好きなように好きなだけ迷わせてくれぇ!!と脱線したまま暴走してしまったり、
かと思えば、一生出られないんじゃないかと思うほど迷い込んでうんざりしてきて途中放棄したり、
平凡じゃいやです、粋なやつ出てくるまで粘らせていただきます、と意地になったり
ついには、もう書くのやめる、と自暴自棄になってペンをコトンと静かに置いてみたり、
と、結果思い通りにいかないことの方が多いのだけど、たびたび思い出すようにはしていつか身に付くことを目指します。
»自然なスペイン語から自由になる必要性関連の前記事↓↓
»そのくせ論理的でもありたい関連の前記事↓↓
◎戦略其の三:作文直後の脳みそカオス疲れの余韻最大限有効活用術
これは、前回書いた作文行為から必然的に生まれる好循環の中に含まれる要素のひとつでもあり、個人的には心掛けなくても自然に起こることなのですが、
作文直後(作文疲れの余韻のあるうち)、『ああ書けば良かった』『あっちの表現のほうがいいな(適してるな)』『あんな言い方もあるな』『あーあのぐだぐだ書いたものを一言でスマートに表すコンセプトがあったわー』などなどの、フレッシュなひらめきやら後悔やらが混じった念が、後からぞくぞくざくざくとめどなく湧いてきます。
歩いてても、食べてても、走ってても、ぼーっとしてても。うまく書けなかった時なんかはなおさらそのフラストレーションがいい仕事します。
個人的には、作文を書きっぱなしにして、それからすぐに、歩いたりジョギングしたり自転車に乗ったりして頭を真っ白に、じゃなくて、頭の中のこり固まった何かを解き放つと、その間に色々ぞくぞく浮かんできます。
場合によっては、鮮度は落ちますが、その後数日に渡って浮かんでくることもあります。
そして、この過程での一番の醍醐味は:
というところです。
そして、ここでこれらの余波を最大限有効活用するために大事なのは、
- 思い浮かびっぱなしにせず
- できるだけメモして文字に起こして
- 書いた作文と一緒にして覚え書きとして残しておくこと
です。
なぜなら、そうしないとふと浮かんだものなんていとも簡単に泡のように消えてすっかり忘れてしまえるからです(私は)。
もしも、思い浮かんだ瞬間にすぐメモできる状態にないけどこれ絶対忘れたくない、というような場合は、
- 意図的に頭の中で文章にして繰り返し唱える、もしくは
- 声に出して言う(状況が許せば)
という、脳みそにこびり付けて記憶に残すための最強の方法でもって、メモできる状況まで維持できるようになんとか工夫します。
そして次、同じようなテーマに当たった時、または、テーマは違えど、使い回せる言い回しはたくさんあるので、
その覚え書きした表現などを機会があれば使ってみるようにすれば相乗効果抜群です。
自分の場合は、その使う機会を意図的に作っていました。例えば、一度書いた作文をその浮かんだ案を全て集結させて修正を重ね再度書き直して(自分判断だけど⇒)100%近い出来のものを時間をかけて完成させたり(ここに関しては後日詳細を記す予定)、又は、同じお題での作文を一定期間をあけて繰り返したり。
あとは、作文だけに限らず、口頭試験のスピーチに使ったり。
まとめ
とにかく、西作文練習の習慣という渦に巻き込まれ始めたら、クラクラめまいはするにしても、もうこっちのもんです。
上記の戦略例は個人的なものですが、各自それぞれ自分なりの戦略をたてて、ぐるぐる回らされているふりをしときながら、ぐるぐるついでに色々な有益な副産物を、脳内カオス疲れの余韻までをも、ザザーッと余すことなく取りこぼしなくかっさらって相乗効果的パワーアップを図るのみです。
次回からは、個人的にも例外なく経験した「時間があっても書けない」という症状に対して個人的感触として効果的っぽかった策についてまとめていこうと思います。
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コメント
練習の仕方が似ています、というか同じです。時間気にせず書くのと、時間計って書く。私の場合、時間あっても書けないほうだったので、もう時間を決めて無理矢理にでも字数を合わせる、という練習方法に切り替えそのまま本番で返り討ちにあいました。
なんとかせねば…
コメントありがとうございます。
実際、自分も、初めから時間があれば書けたわけでもなく、そして今も、毎回時間があれば書ける、というわけでもありません。偶然なんとか形にすることができることがあったりして書けたような気になったり、テーマによってはまったく書けなかったり、それはもう不安定きわまりないです。それに、そら書けるわ、というぐらい時間または日数をひとつの作文にかけることもあります。また、わさびさんの言っているような、“時間を決めて無理矢理にでも字数合わせる”方式だけひたすら戦略でも長く継続すれば、その中でなんとか形になっていくようなケースもあると思われます。もうほんと実験みたいなもんですよね・・・