DELE試験のレベルC1とC2の内容比較2

前回に引き続き、DELE試験のレベルC1C2の内容の比較です。そして今回は、4つの各パートごと(読解・聞き取り・西作文・口頭試験)に見ていきたいと思います。どんどん積極的に深みにはまっていく覚悟で、攻略を最終目的とした、最上級レベルC2について知り尽すための探検です。(全体的にざっくり比較した「DELE試験のレベルC1とC2の内容比較」の続き)

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パート別に比較:①読解パート


C2試験の読解パート(Prueba1:tarea1/2/3)においての問題の形式はC1レベルとよく似ています。(2015年現在)

以下の表にまとめます:

読解 C2(60分) C1(90分)
三択穴埋め語彙・文法問題 tarea1(文章単語数:300-400語) =tarea5(400-450語)
文章の穴埋め問題 tarea2(550-650語) =tarea2(600-700語)
要約(一段落でまとめられたもの)と対応する説明文(大体一文)を結びつける問題 tarea3(100-150語のが6個) =tarea4(100-150語のが6個)

☆もちろん、形式は似ていても、内容の難易度は上がっています(当然・・・)

C2の tarea1 に関して言えば、がっつりボキャブラリー問題です。やはり、C1のtarea5と比べて、より上級レベルの未知の語彙が整然とそっけなく並んでいて、ピシャリとはねつけられてる感じがします(ただの個人的印象)。

試験時間は、C2ではこのtarea1/2/3の3つの課題(設問26個)で、60分です。C1では、tarea1~5の5個の課題(設問40個)で、90分。

単純計算すると、一つの課題に充てる時間は、C2は20分、C1は18分、となんと一見逆にC2の方が緩めな風ですが、勝手に単純に計算しといてなんですが、そんな単純な話ではなさそうです。そもそも難易度が、違います。

ところで、試験においては、的確な時間配分がとっても重要だと思います。というか、もし合格をめざすなら、時間配分の失敗が命取りになる、ということを知っておくだけでも違ってくると思われます。知らなければ、せっかく勉強して得た能力や知識も存分に発揮できず、実力も証明できません。そんなもったいないことはありません。(※注1:記事下部)

なので、自分の場合は、

心の支え:4割間違ってもいい”(6割で合格だから)

ということを常に念頭において、

難解に感じて時間がかかりそうな設問は、勇気を出して考え込むのは止めて思い切って飛ばしたりしながら時間をコントロールして、後ろ髪引かれながらもとにかく全部最後まで読み切って全問解き切る

ということに重点を置いていました。

ちなみに、仮に時間が余ったら、飛ばしたところにノコノコ戻って再度取り掛かって見て、あ、やっぱり、時間あっても自分には解けないやつだったんだ・・・と実感したりします。

大体、時間なんて余らないことの方が多いけど。

例えば、実際、C1試験読解パートで個人的に決めていた時間配分は、難易度に合わせて、tarea1~3は各20分、4と5は各15分、というものでした。

しかしながら、そんな時間配分の目安などを自分なりに持っていても、実際には、そんなにうまくいかないことの方が多く、実際の試験でも、最後のtarea5にいつもしわ寄せが行ってしまって、例えば残り10分とかでやる羽目になったりします。

でも、この穴埋め課題tarea5だけは、全体的な内容をしっかり理解しなくても解ける語彙・文法問題が多いので、なんとかヒーヒーながら解き切ることができます。

それでも、もちろん中には内容理解してないと解けないものもあるから、やっぱりちゃんと余裕を持って解くのが確実に決まってます。

あと他に、上の表での注目ポイントとしては、各課題の文章の長さの比較です。なんと、これまた、C2で出題される文章の方がほんの少しながら短めの傾向があるようです(か、同じか)。

ここから、設問や文章自体の奥深さや難易度が高そうなことに、ビビれます。

そんなビビってる最中、師匠 “El Cronómetro C2”(ただのDELEC2試験対策本:※注2:記事下部)は無理を言ってきます。

あとに続くリスニングパート(Tarea4/5/6)において、Tarea6だけ、音声が流れる前に設問を読む為の時間が試験内には用意されていなく、でも絶対事前に設問読んでおいた方がいいから、前の読解パートを早目に終わらして、その時間に充てることを薦める。

(P39)

と。

んなもん無理だから。難解な読解問題を早目に終わらすなんて、師匠。

でも、アドバイスはありがたいです。音声リスニング前に設問を事前に読むことの重要さが痛いほどわかるからです。痛いほどに。

あと、個人的に“ほ~ん”と思ったのは、C1ではtarea1であった、契約書(賃貸やビジネス関係)、取扱い説明書(商品やサービス)、薬などの用法説明書、会議の報告書、などに関しての問題がC2にはない点です。

まあ、あの問題、難解そうに見えて、文章の性質上、答えがハッキリしてるものが多いから、案外解答する上ではそんなに難しくないのかもしれません。・・・いや、難しかったよ。いつも眉間に皺寄ってたよ。

※注1:

こういう時間配分だとか事前に設問を読んでおくなどの戦略は検定試験の為のものに過ぎず、そんな対策なしにでも余裕を持って問題を読み 解答ができるのが、本当に受験したそれぞれのレベル相当の実力のある人だ、という意見があります。

要は、そんな対策に気をもんでる暇があったら、少しでも多く読め聴け書け話せ、そして上っ面を装う為の悪あがきではなく、底力を上げる努力をせよ、というわけなんですが、意見がもっともすぎて、身体全体の筋肉が硬直します。

学 習過程において、目的意識の維持の為に検定試験を組み込むのはいいとしても、最終的に、実践で使えるスペイン語力が身に付かなければ意味がない、というこ となのですが、目の前にある課題(他人に課せられたものであれ自分で用意したものであれ)に対して事前対策をする、ということ自体が、どんな分野の実践に おいても悪いことだとは思えません。なので、個人的には、対策をすることに後ろめたさはないし、なにが悪いのかわかりません。

とか屁理屈を言って、もっともな論から逃げる。

でも本当は、その実力・底力が欲しくてたまりません。 そら、対策なしに実力で余裕で合格した人と、苦し紛れの対策満載でギリギリ合格した人とでは、なんか出来上がりが違うような気はする・・・ とにかく、多少は対策もしつつ、

真の目的:スペイン語力を底から押し上げて上級者になる:を忘れずに、やっていく必要性を再度認識しておきます。

※注2:

なお、“El Cronómetro”(DELE試験対策本)師匠、今までに何度となく師匠のお言葉を引用しているのですが、盲目的に崇拝しているわけではありません。(「最上級レベルC2について」でも引用)

この対策本はレベルC1の ものしかやり尽くしたことがないのですが、感想としては、読解とリスニング問題に関しては、試験モデルとしての役割以外にも、試験内容の詳細・解説・コメ ント・アドバイス部分が非常に対策に役立ったけれど、やはり、西作文とそして特に口頭試験の対策としては、非常~に甘い感じでした(あくまで個人的感想)。

そして、現在、ぼちぼち、レベルC2のものにも取り組み始めているのですが、複数(3~4人)いる著者が、1人だけを除いて、C1の人たちと違うので、内容も変わってくるのかな、と予測しつつ、よりよい内容を勝手に期待しております。

まとめ

まとめると、このひとつ目の読解パート、C1よりC2の方が、一見、時間配分的なところで少し余裕があったり、出題される文章の長さも目くそ鼻くそ程度にしても多少短かったりして、“あれ?実はそんなにあれじゃない?思ってたより未知度低いんじゃない?” とルンルン一瞬思わされてしまう節もあるのですが、そんなところは、

そのことによって、逆に、さらなる設問や文章自体の奥深さや難易度の高さが強調されてしまってる。

という解釈に繋がってしまうだけでした。

ほう・・・・

では次も、引き続き、聞き取り(リスニング)パートにおいての、C1C2の比較をしたいと思います。

⇒「DELE試験のレベルC1とC2の内容比較3」へ続く


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