スペイン語での読書体験①
今は音信不通の昔のスペイン人の友人が、何故か自身のメッセージとサイン付きでプレゼントしてくれたものを、だれこれなにこれ、と思いながら、なんとなく、読む時間もあったし、せっかくもらったし、と思って読んだのが初めてのスペイン語での読書でした(約350ページのペーパーバック)。
なのでその当時、速読能力を上げるための多読訓練として読もう、などと考えもしなかったので、速読や多読訓練で推奨されてる効果的なルールもろもろ完全無視、の読書でした。
| 例えば
- 自分にとって楽勝なものを読む
- できるだけ早くたくさん読む
- 辞書は使わない(スピード落とさない為)
- 返り読みをしないよう意識する
- ちゃんと意味が取れて内容が理解できて楽しめるギリギリのスピードを維持して意識して早く読む(4の返り読み防止にもなる)
などなどもろもろを
無知ゆえ完全無視していました、ましてや、そんな推奨ルールが存在することすら知りませんでした。
| つまり
- 未知単語の莫大な量にひーひー言いながら
- 進んでるのかないのか疑わしいほどのちびちびとした遅さで
- 辞書引きまくり(1ページに軽く20~30個くらいは未知単語や表現があったはず、もしくはもっと)
- 返らずに読めるわけもなく、思う存分自由自在に返っては戻っては返っては・・・
- これは守れていたことになりそうです、なぜならその当時の「意味が取れて内容が理解できて楽しめるギリギリのスピード」がスーパースローだったから(早く読む、の部分はなし)
ーという感じでした。
それでも、入りはなんだか準備運動なしでゴツゴツした岩場に裸足で踏み込んでしまった感じはあったにせよ(怪我するよ)、そこを少し耐えてちびちび読み進めてみると、だんだん楽しくなってきてのめり込んでいけました。
そんなこんなで、莫大な時間をかけて初めての1冊を読破した時には(本は未知単語を鉛筆で引いたラインで真っ黒黒でしたが)、「一生終わらないような気がしてたのに終わった・・・全ての事・物には終わりがある、の実感再び、だ」みたいな不思議な達成感がありました。
それがきっかけで、別の本も読みたいと思って、ちびちびたびたびいろいろ断続的ながらに読み続けるようになりました。
たとえ時間的手間的効率的に賢いやり方でなくても、その初めての読書がなければ、楽しみに気付かずにいたやもしれないし、意外と理想的なスペイン語読書への入り方だったのかもしれません。
そして、その初めてのスペイン語本を今になって読み返すと、今でもそれほど楽勝でもないし、以前に何度か通過してるはずなのに初めて出会うかのようになじみのない知らない単語もまだあるし、よくこんなのその当時の知識量・読解力・低い志、をもって挑んだな・・・と我ながら驚きます。
ところで、この本をプレゼントされた意味はよくわからないし深く考えたこともありませんが、本の内容からすると(哲学気味)、もしかしたら、この人なんか人生に行き詰ってそうだ、と思われたのかもしれません。このまま一生深く考えないでおきます。
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コメント
こんにちは。初めまして。
数年も前からスペイン語を始めたのに、飽きては再開してを繰り返して万年初心者気味になっているものです。
この記事を拝見して、まさに今自分が取り組んでいることと全く同じことに驚きましたwこれで僕も迷いなく「遅読」を続けることができそうです(苦笑)。
一言伝えたくてコメントを残しました。ありがとうございました。
お、遅読仲間がいた!はじめまして。コメントありがとうございます!
遅読、楽しいですよね。わたしも、遅読を、味わい読み、と勝手に呼んで、今もたまにやっています。好きなだけ行ったり来たりして「味わってるんだよ、文学を。言葉遊びを。放っておいてください。」スタイルで。でも、この遅読通らずして、速読能力獲得の道はないのは間違いなしです。(すみません、遅読、という言葉気に入って使いすぎました!)