スペイン語リスニングのハードルの高さ

スペイン語界において、言語的多様性の半端なさ、つまり、話し方・イントネーション・使われる表現や語彙などが、国や地域ごとに違いすぎるにも関わらず、いやだからこそなのか、DELE試験のリスニングパートで は、いろいろな国・地域の素材が扱われます。その公平さは大事ですが、ただでさえ、試験当日に初めて聴くリスニング内容の理解には超集中力が必要なのに、そこを耳馴染のない方言などで攻められると、しゅわしゅわ音をたてて劇的にしおれます。耳から血がでそうです。この腹立たしいけど飛び越えたいハードルの高さを、壱ミリでも下げられないもんなのか、の考察です。
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ハードルの高さは変えられない

(え?そーなの?)

いきなり、考察した結論を先に言ってしまうと。

ハードルの高さは変えられない

壱ミリたりとも下がらない

つまり、高かろうがなんだろうがそのハードルを飛ぶ練習を重ねるしかない

つまり、お馴染みのスペイン語の種類を増やしそして深めるしかない

つまり、こちら側で努力をしパワーアップして適応していくしかない

というなんとも楽でも面白くもないお得感もない話にしかならなかったんです。

ちっ

というのも、近年、というか、もうだいぶ前からですが、国際検定へのスペイン語の多様性の取り入れの拡大傾向が日に日に強まってきている様子がうかがえます。スペイン語利用のグローバル度や試験内容における公平性を考えれば当然で、むしろ、やっとか、ぐらいのことなのでしょうが。

今年から始まった新国際スペイン語検定SIELE詳細記事こちら)も、そのスペイン語の多様性取り入れを前面に押し出しています。具体的には、ラテンアメリカ色をより濃くし、スペイン色を少々薄めて、万遍なくする、て話のようです。

なので、学習者・検定受験者にとったら、あの手この手で攻めてこられるので、こっちばっかり劇的に大変です。

ですがここは、すぱっと、スペイン語を学ぶものとしての運命だとあきらめるしかないからあきらめることにしてみませんか。

その方法はこうです↓

きっと、ものにした暁に得られるであろう

可能性実用性有用性柔軟性利便性応用性将来性etcの代償

なのだと、色々工夫してなんとか自分を説き伏せて納得させます。

実際、検定などにおいてのみならず、今後スペイン語ワールドに関わっていく際も仕事をするにおいても、いろいろなスペイン語の癖を把握しておいてなんの損もないとは思われます。いろいろな可能性が無限大(∞勝手なイメージ∞)に広がるからです。

例えば、一つの国にとらわれることなく、いろいろな国(スペイン語圏)で暮らしたり働いたりとウロウロできます。

これは、世界中の多数の国(約20か国)で公用語として話され、多数のネイティブスピーカー(約4億2千万人)を持つ言語であるスペイン語(情報元:Wikipedia「スペイン語」)を学んだ時点で、すでに言えることです。

が、それでも、もちろん、それぞれの土地にそれぞれ特有の癖があるから、ある特定の地域の癖が染み付いていれば染み付いているほどそこの生活や人々の中に溶け込めたり、逆に、そこの人々に評判やイメージが悪い国・地域の癖が染み付いていると、ちと警戒されたり溶け込むのに時間がかかったりすることがあるかと思われます。

なので、ノンネイティブ学習者のこちら側としては、郷に入ればなんちゃら、という精神で持って、郷に入らざるをえないような場合に備えて、いろいろなおしゃべりを押さえて慣れておいても何の損もありません。使えるまではいく必要なくても苦手意識を払拭しておくだけでも有意義だと思われます。

でも、実際に現地で暮らせば、頑として癖を直す気がない又は状況によって癖を使い分ける気がない場合を除いて、心配せずとも日々の暮らしの中で知らず知らず嫌でも現地の癖に染まっていくことでしょう。

そして、特記すべきは、別にわざわざ無理に海を越えなくとも、インターネットという広大な海では、インターネット人口の8%がスペイン語ネイティブなのだそうです。世界第3位!(結構2位と差あるけど)

(ちなみに、1位:英語27%、2位:中国語23%[Wikipedia「スペイン語」]より)

つまり、ここ大事。

海越えしなくても、染まることが可能

是非染まりたぃ!という意志さえあればいくらでもどこまでも

あーこの時代に生まれてよかった。を噛み締めるいい機会です。

まとめ

よーくわかった。

とにかく、スペイン語能力を獲得するだけでも可能性が広がるのだけれど、さらにひとつの文化や国や地域に限らず、広がって行ってやろう、と企む者であるなら、いろいろな地のおしゃべりを押さえておこう慣れておこう、無駄にはならないから、という話ですか。

いえ、確かに、他の言語、例えば英語なんかと比べると、スペイン語は何倍か聴き取り易いのかもしれません。はっきりとした発音なので音を聴き分ける、という点に関しては。

ただし、その土地特有の癖が加わり、そして、さらには超早口となると、話はずいぶんと変わってきます。

さらには、検定時のリスニング問題で流れる音声の録音状態(生の講演の録音だったりすると)がひどすぎる、というケースもあるし、音質は問題ないのに早口すぎて、又は、馴染がなさ過ぎて、聴き取れない、という場合もあります。

個人的には、どのケースも経験があります。つい先日のDELE試験では、早口、それも、超早口(に感じた)攻撃にあって、まったく理解できなかったものがありました(詳細記事⇒『DELE2016年度5月C2試験リスニングパート編2』。

こういった困難な状況は検定時に限らず、実践の場でも当然多々起こることだと予想できます。

そういった場合に備えて出来ることは何か。いろいろな地のおしゃべりを押さえて慣れるために具体的に何をすればいいのか。

次回は、これらの点と色々あるハードルのタイプと詳細について考察したいと思います。(⇒『スペイン語リスニングのハードルの高さ其の二』へ)


コメント

  1. わさび より:

    わかります、この超えられない壁。スペインのスペイン語を学んだ場合の、メッシの言うことがわかんねー!!感ですよね。それ、私です。
    発音もそうだし、ヨウツベなどで現地のテレノベラ見て音を聞き取れても辞書にない方言わかんねー!!ってのもありますよね。先日そんな我々にすごくいい辞書を教えてもらったのです(ご存知かもしれませんが)
    Diccionario de coloquialismos y términos dialectales del español
    というやつです。全スペイン語圏の方言の意味が載ってるとのこと。日本では高すぎてまだ入手してませんがいずれ買おうかなと思ってます。

    • adicto_1 adicto_1 より:

      うお!!そんな全スペイン語圏方言制覇してる本気の辞書があるなんて知らなかったです。というか、そんなに頑張っている人々(辞書製作者)がいるなんて驚きです。ほんっとに辞書に載ってないの勘弁してほしわー、と私もいつもよくぼやいてます。いい情報ありがとうございます!!そして調べてみました⇒日本での販売価格は、スペインの約、ですね・・・。いつか・・・。でも欲しいです。